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TikTok、1曲に多数の楽曲ID? 大量の音楽が未確認状態か

ビジネス 海外

TikTokには1曲当たり平均20個のサウンドID(楽曲ID)が存在し、同プラットフォーム上の大量の音楽が未確認、未請求、未収益化の状態となっているーー。デジタル著作権技術を手がける米新興企業Pexが10月24日に公表した調査結果から、このような実態が明らかになった。 

TikTokは、音楽を含む動画上のあらゆる音に付けられる識別子であるサウンドIDを使って音楽を管理。サウンドIDで楽曲を識別し、その楽曲がプラットフォーム上のユーザー生成コンテンツで使用された場合にクリエイターにロイヤリティーを支払う流れだ。 

Pexによると、TikTok上にある14万1,000曲を調べたところ、280万個のユニークなサウンドIDが見つかった。これらの曲を含む動画は8億3,000万本以上あるという。 

このような現状を踏まえてPexは、権利者がコンテンツを見つけてロイヤリティーを請求するのに役立つ自社のツール「Pex Discovery」の活用を提案。アーティストや権利者がサウンドIDを主張することで、プラットフォーム上でその音が適切にクレジットされ、追跡されるようになる。

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「TikTok上にある14万1,000曲を調べたところ、280万個のユニークなサウンドIDが見つかり、これらの曲を含む動画は8億3,000万本以上だったというPexの調査結果。これが氷山の一角ならなかなかのカオスで、アーティストにまともな計算で楽曲使用料が行っていないことになるので改善が求められる」

 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。