スーパーファン・マーケに時間を費やすのをやめるべき理由 Hypebotが紹介
業界でスーパーファンへの注目が集まる中、音楽業界ニュースサイトのHypebotが、マーケティングの権威であるバイロン・シャープ氏が提唱する「バイヤー・モデレーション」の法則が示唆する、音楽マーケティングのヒントを紹介している。
1) スーパーファンへの過度の集中を避ける:彼らが一貫して忠実であり続けることを期待するのは非現実的。
2) 獲得とリーチに注力:アーティストは、幅広い顧客層にリーチすることに力を入れるべき。このアプローチが、既存のスーパーファンの関心が薄れてしまったときの代替を可能とする。
テイラー・スウィフトの成功もライトバイヤーによってもたらされたもので、Spotifyユーザーのほとんどが、過去12カ月で最低1回は彼女の音楽を聴いていると指摘した。
国際レコード産業連盟(IFPI)が世界26カ国・地域の主要音楽市場を対象に実施した調査によると、音楽を聴く時間は1人当たり週平均20.7時間で、2022年の20.1時間から伸びた。回答者は、7つ以上の異なる方法で音楽と関わっていると報告しており、最も人気なのがオーディオストリーミング(32%)。これに動画ストリーミング(31%)、ラジオ(17%)、楽曲購入(CDなど。9%)、ライブ(ライブ配信を含む。4%)、その他(TVなど。7%)が続いた。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「スーパーファンに過度に集中すると売上を失う。マーケティングの権威バイロン・シャープの提唱するバイヤー・モデレーションの法則が紹介されていたのでピックアップ。理由は単純で、スーパーファンに合わせすぎるとライトファンが離散してしまうから。テイラー・スウィフトライトファンとスーパーファンのバランスのいい例として挙げられている」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。