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発信者情報開示請求訴訟、ソニーネットワークコミュニケーションズに対し違法アップローダーの氏名等の開示を命じる判決下る

ビジネス 音楽業界

10月31日、東京地方裁判所はインターネットサービスプロバイダ・ソニーネットワークコミュニケーションズに対し、ファイル共有ソフト「BitTorrent」を利用してインターネット上に大量の音楽ファイル(以下、「音源」という)を継続して違法にアップロードしていたIPアドレスの利用者の氏名、住所等(以下、「発信者情報」という)を、音源の権利を有する当協会会員レコード会社に開示するように命じる判決を下した。

同裁判所は、9月18日にニフティに対しても同様の判決を下している。また、5月31日に福井地方裁判所敦賀支部が嶺南ケーブルネットワークに対して、6月19日に山口地方裁判所が山口ケーブルビジョンに対して、8月29日に名古屋地方裁判所が中部テレコミュニケーションに対して、同様に開示を命じる判決を下している。

本件は、当協会会員レコード会社がインターネットサービスプロバイダ20社を対象に、自らが権利を有する音源をファイル共有ソフト「BitTorrent」を利用して許諾なくアップロード(公開)している者に対し、著作隣接権(送信可能化権)侵害に係る損害賠償請求等を行うため、「プロバイダ責任制限法」第5条1項に基づき、インターネットへ接続していた25のIPアドレスについて、各利用者の氏名、住所および電子メールアドレスの開示を求めていたもの。

そのうち、上述のインターネットサービスプロバイダ5社がサービス利用者の発信者情報の開示に応じなかったため、昨年東京地方裁判所、福井地方裁判所敦賀支部、山口地方裁判所および名古屋地方裁判所に発信者情報開示請求訴訟を提起していた。

なお、当協会会員レコード会社は、インターネットサービスプロバイダから任意に開示された15のIPアドレスについて、その発信者情報に基づき、代理人弁護士を通じて違法アップローダーとの間で「今後著作権侵害をしない旨の誓約」および「損害賠償金の支払い」に関する協議を随時進めており、本日までに10名のアップローダーと合意(損害賠償金の平均金額は約45万円)している。本件訴訟により情報が開示された違法アップローダーに対しても速やかに損害賠償請求等を行う予定とのこと。