ローランド、24年1月~9月期は25%減益 通期予想を下方修正
ローランドは、2024年12月期第3四半期の連結業績(2024年1月1日~9月30日)を発表した。
売上高は696億1,100万円(前年同期比2.5%減)、営業利益は64億8,200万円(同16.3%減)、経常利益は53億2,200万円(同25.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は42億8,800万円(同25.6%減)となった。
鍵盤楽器は、売上高が186億4,900万円(前年同期比1.4%増)。電子ピアノは、中国での大幅な需要減少に加え、物価高、ディーラーの在庫調整等の影響を受けたが、今期発売した新製品は好調に推移した。ポータブルキーボードは、新製品の投入効果により好調だった。
管打楽器は、売上高が202億5,000万円(前年同期比1.8%減)。ドラムは、ディーラーの在庫調整影響に加え、大変好調だったサンプリングパットの需要に落ち着きが見られた。ドラムセットの実売は、競合の影響もあり苦戦したが、9月末から10月上旬に大型新製品を投入し、競争力の強化を図りった。電子管楽器は、競合製品の増加等により、中低価格帯は苦戦が継続した。
ギター関連機器は、売上高が172億2,700万円(前年同期比4.9%減)。ギターエフェクターは、主力製品であるコンパクトエフェクターの需要は堅調に推移したが、ルーパーシリーズやマルチエフェクターの需要には落ち着きが見られた。楽器用アンプは、ギターアンプは今期発売の新製品群が好調に推移したが、そのほかの製品群は、全体的に軟調に推移した。
クリエーション関連機器&サービスは、売上高が88億5,300万円(前年同期比1.6%減)。シンセサイザーは、高価格帯製品や88鍵盤を搭載したステージピアノ型製品の需要に落ち着きが見られた。ダンス&DJ関連製品では、今期発売した新製品群は貢献しているものの、既存製品の需要は軟調に推移した。ソフトウエア/サービス分野では、Roland Cloudにおいて、ユーザーのLTV(ライフタイムバリュー)を高めるためのコンテンツやサービスの提供を継続的に行い、会員数は引き続き増加した。
映像音響機器は、売上高が23億4,900万円(前年同期比23.8%減)。ビデオ関連製品は、イベント需要はコロナ期から回復しているが、前年同期間中に発売した新製品や受注残出荷の反動減等が大きく影響し苦戦した。
2024年12月期の通期連結業績予想は、最近の業績動向を踏まえ、下方修正した。売上高は999億円、営業利益は100億円、経常利益は87億円、親会社株主に帰属する当期純利益は67億円になるとみている。