「データ分析で新進アーティスト特定」 Chartmetricが革新的ツール発表
音楽データ分析ツールを手がけるChartmetricは、データ分析を用いて新進アーティストを特定する新たなタレント検索ツールをリリースした。1,100万組以上のアーティストのキャリアから共通する「シグナル」を調査し、約40万組のアーティストの成功可能性を評価する。
このツールは、独自のパフォーマンス指標「シグナル」の7項目に基づき、毎日1〜10のスコアを割り当てる。各スコアの根拠となるデータの解説が表示されるほか、フィルター機能で検索を効率化できる。同社プレミアムプランの加入者が利用可能だ。
同社は従来のタレント発掘方法が直面している課題として、「多くのアーティストが世界的に音楽をリリースし、大量の人々が非常に多くの音楽を消費している今日、誰もが市場を十分に認識することはほとんど不可能だ」とした上で、リサーチにも高度なカスタマイズが求められていると指摘。過去10年間の市場分析により、データを活用して、成功したアーティストがどのように成長し、消費者が複数のサービスでどのようにアーティストと関わっているかを学び、理解することができるようになったと述べた。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「Chartmetricを使う音楽会社が日本でも増えてきたが、同社がデータ分析で新進アーティスト特定するツールを発表。今やTikTokやYouTubeの急上昇を追うのは常識で、それだけは先読みにもならなくなってきており、高度なシグナル発見ツールが必要になってきたのに応えた形だ。ストリーミング時代は音楽が大量に動いていて埋没への対処が最大の課題になっている」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。