Spotify、ビデオポッドキャスト向け収益化プログラム開始
Spotifyは11月13日、動画とオーディオのクリエーターに新たな収益化オプションを提供する「Spotify Partner Program」を発表した。Spotifyがマネタイズした広告収入のほか、有料契約者のストリーミング量に応じた報酬が得られる。
対象は、米国、カナダ、英国、オーストラリアを拠点とするクリエーターがSpotify for Creators(旧Spotify for Podcasters)経由で登録した番組で、過去30日間にSpotifyで最低1万時間の再生が行われるなどの条件がある。来年1月にローンチとなり、対象市場は今後拡大される予定だ。
Spotifyは併せて、TikTokなど他アプリ向けに作成した短編動画や、動画のサムネイルをアップロードできるよう仕様を変更。アナリティクスのダッシュボードを一新し、フォロワー数の変化など主要指標にアクセスしやすくした。
視聴者側の動画体験も強化し、アプリ全体にパーソナライズされたおすすめ動画を追加したほか、再生機能の改善、コメントの有効化などを行なった。
Spotifyでビデオポッドキャスト(動画版ポッドキャスト) を視聴したユーザーは2億5,000万人を超え、ポッドキャストのリスナーの3分の2近くが動画付きを好むと回答。動画クリエーター数は前年から50%超増え、ビデオポッドキャストの番組は30万本以上に伸びている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「SpotifyでYouTuber/TikToker的な活動が可能に。来年1月から動画とオーディオのクリエーターが広告・サブスク売上の再生量に応じた収益を得られるSpotify Partner Programが開始。TikTokなどに上げた動画もアップできるようになり、コメントも有効化。Spotifyでのビデオポッドキャスト(耳だけでも楽しめる流行の動画形式) の視聴者は既に2億5,000万人超で、ポッドキャストの流行らなかった国でも強くなりそうで、これでポストTikTokの本命候補に躍り出た。」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。