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ヒビノ、24年4月~9月期は70%増益 通期予想を上方修正

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ヒビノは、2025年3月期第2四半期(中間期)の連結業績(2024年4月1日~9月30日)を発表した。

売上高は268億9,700万円(前年同期比27.5%増)、営業利益は14億6,400万円(同136.7%増)、経常利益は13億6,000万円(同69.6%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は7億8,000万円(同137.1%増)となった。

当中間連結会計期間の業績は、大型案件の剥落があったコンサート・イベントサービス事業は前年同期実績を下回ったが、販売施工事業及び建築音響施工事業は大型案件が増加し、前年同期実績を上回った。

販売施工事業は、主軸である業務用音響・映像機器等の輸入販売及び施工において、超大型案件の長崎スタジアムシティに係る売上が、業績拡大を牽引した。コンサート・イベント市場、設備市場、放送局市場における顧客の活発な設備投資も継続。LEDディスプレイ・システム販売については、長崎スタジアムシティを筆頭に、企業の本社アトリウムや体験型ブランドショップ向けの大型案件があり、好調に推移した。

また、2023年12月に連結子会社化した株式会社エヌジーシーの業績が、当期は第1四半期より寄与している。韓国子会社は、国内景気が低迷し、特に建設業の不振が深刻化するなか、計画されていた案件の延期、中止が発生。取扱いブランドの拡充や為替動向に応じた価格改定等の取り組みにより、収益確保を図った。これらの結果、売上高は134億6,800万円(前年同期比35.7%増)、セグメント利益は5億4,700万円(前年同期の100万円から大幅増)となった。

建築音響施工事業は、前連結会計年度から継続するメディア関連の大規模プロジェクトが引き続き貢献したほか、大型オンライン配信スタジオ、アニメーション制作スタジオ、メーカーの音響実験室、ホールの建築音響施工及びメーカーの研究開発施設の騒音対策施工等の大型案件が集中し、順調に工事が進捗した。また、第3四半期以降に予定していた一部案件が前倒しで計上されたことから、計画を上回って推移。さらに、原価低減による利益率向上の取り組み、工事契約の見直しや追加工事が行われたことから、売上高及びセグメント利益が押し上げられた。これらの結果、売上高は56億400万円(前年同期比67.9%増)、セグメント利益は5億8,000万円(前年同期はセグメント損失3,400万円)となった。

コンサート・イベントサービス事業は、主力のコンサート市場をはじめ、企業イベント、コンベンション、スポーツイベントの各市場とも活況が続いているが、コンサートの受注案件が前年同期と比べやや小規模なものが多かったことや、前年同期に大型案件があったことにより、売上高及びセグメント利益は前年同期を下回った。これらの結果、売上高は78億2,400万円(前年同期比0.1%減)、セグメント利益は10億6,000万円(同19.9%減)となった。

通期の連結業績予想は、当中間連結会計期間の業績及び足元の状況に加え、新規連結子会社の寄与を考慮し、8月7日に公表した予想数値を上方修正。売上高は590億円(前連結会計年度比16.9%増)、営業利益は39億円(同38.6%増)、経常利益は37億5,000万円(同27.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益21億円(同29.0%増)としている。

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