第一興商、24年4月~9月期は8%減益 売上高は過去最高
第一興商は、2025年3月期第2四半期(中間期)の連結業績(2024年4月1日~9月30日)を発表した。
売上高は743億2,100万円(前年同期比4.3%増)。販管費の増加などの影響により、営業利益は89億9,600万円(同4.1%減)、経常利益は89億9,100万円(同7.9%減)となった。親会社株主に帰属する中間純利益は、特別利益として固定資産売却益44億1,400万円を計上したことなどにより、95億9,800万円(同46.0%増)となった。中間期における売上高及び親会社株主に帰属する中間純利益は過去最高を記録している。
業務用カラオケ事業は、主力市場であるナイト市場及び成長市場であるエルダー市場を中心として緩やかに改善が進んでおり、当中間期末のDAM稼働台数は、前年同期比2%増となった。前年4月に発売した「LIVE DAM AiR(ライブダムアイアール)」の新商品効果が剥落し、卸売を中心とした商品販売売上が前年同期に及ばなかったものの、機器賃貸件数及びDAM稼働台数の増加に伴うストック収入が増加したことにより、売上高は前年同期比1.0%の増収。商品販売粗利の減少や販管費の増加などの影響により、営業利益は前年同期比6.7%の減益となった。
カラオケ・飲食店舗事業は、カラオケ5店舗、飲食6店舗の出店及びカラオケ4店舗、飲食10店舗の閉店を行ったことにより、当中間期末の店舗数はカラオケ507店舗、飲食155店舗となった。店舗の集客は、前期から緩やかな上昇傾向が継続しており、8月には台風10号の影響を受けつつも、当中間期の既存店売上高はカラオケ店舗・飲食店舗とも前年同期比4%増となった。売上高は前年同期比3.7%の増収。店舗設備のリニューアル投資や人件費の増加などの影響により、営業利益は前年同期比4.5%の減益となった。
音楽ソフト事業は、新人アーティストの発掘とヒット曲の創出に努めるとともに、音楽出版事業にも注力することにより、堅実な収益モデルの構築に努めた。また、プロフィギュアスケーター羽生結弦の公演を映像化した「プロローグ」「GIFT」の販売が好調に推移した。売上高は前期に行った株式譲渡によってテレビ番組制作事業が剥落したことにより、前年同期比12.5%の減収となったが、CD・DVD等の商品販売や音楽出版事業については堅調に推移し、営業利益は前年同期比21.1%の増益となった。
その他事業は、新たな収益の柱とするべく「ザ・パーク」ブランドで展開するパーキング事業の業容拡大が進展し、前期に子会社化した㈱クレストも含め、当中間期末時点で3,600施設、40,000車室を超える規模に拡大。また、「スターデジオAir」等で展開するBGM事業や、家庭用カラオケサービス「カラオケ@DAM」についても堅調に推移した。売上高はパーキング事業収入が増加したことなどにより前年同期比29.2%の増収となり、営業利益は前年同期比44.3%の増益となった。
通期予想は、8月8日に発表したものを据え置いた。
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