乃木坂46のプロデュース等を行うKeyHolder、24年1月~9月期は増収減益 通期予想は上方修正
乃木坂46のプロデュース等を行うKeyHolderは、2024年12月期第3四半期の連結業績(2024年1月1日〜9月30日)を発表した。
売上収益は219億2,800万円(前年同期比+2.1%)、営業利益は11億4,800万円(同△42.3%)、税引前四半期利益は10億9,600万円(同△43.6%)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は8億9,800万円(同△44.3%)となった。
総合エンターテインメント事業は、売上収益が109億9,400万円(前年同期比+19.3%)、セグメント利益が13億9,800万円(同△34.5%)となった。ゲームアプリの企画・開発・運営等を行う株式会社10ANTZ(TA)のグループインに伴い売上収益は増加しているものの、売上原価率の上昇に伴う売上総利益の減少のほか、持分法による投資利益が4億2,300万円減少していることに加え、TAの計画が思うように進捗しておらず、当該会社の四半期損失2億2,100万円を計上したことなどにより、前年同期比では大幅な減益となっている。
映像制作事業は、売上収益が46億3,600万円(前年同期比△4.7%)、セグメント利益1億6,700万円(同△15.4%)となった。レギュラー番組では好採算案件等が増加しており、売上収益では堅調に推移しているものの、人件費の増加に伴う利益率の悪化や、前年に設立したTOKYO ROCK STUDIO株式会社(TRS)に紐づく海外案件やドラマ及び映画製作等の大型案件を獲得するための先行費用を計上していることに加え、当該案件の稼働が当初の予定から来期以降にズレ込んだことなどにより、前年同期比で減収減益となった。
広告代理店事業は、売上収益が62億400万円(前年同期比△15.2%)、セグメント利益が1億400万円(同△28.6%)となった。主要広告クライアントとの取り組みについて、好採算案件の獲得が順調に推移したこと、また、アフィリエイト広告の分析・運用などを行うメディア事業部門において、運用の見直しやコスト面での改善を図ったことなどにより、売上、利益の両面で改善は図られているものの、デジタル広告部門における主要取引先である脱毛業界における広告出稿の見直しなどの影響が想定よりも大きかったことで、依然として、前年同期比で減収減益となっている。
その他事業は、同社において不動産賃貸事業を展開しており、売上収益は9,200万円(前年同期比+25.0%)、セグメント利益は3,500万円(同+78.6%)となった。10月1日付けで連結子会社化した物流事業や倉庫事業を展開する株式会社トポスエンタープライズが所有していた投資不動産を取得したことに伴い、当該投資不動産の賃貸収入により増収増益となった。
通期予想については、トポスの同社グループインに伴う会計処理により、現時点で約15億円の負ののれん発生益の計上を見込んでおり、これに伴い、売上収益を現状維持の320億円、営業利益が6億円増加の30億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が8億円増加の30億円になるとみている。