Amazon Music、オーディオブック「Audible」をバンドル化 音楽出版社団体は楽観視
米アマゾンは11月19日、 Amazon Musicの有料プラン「Amazon Music Unlimited」に、自社のオーディオブックサービス「Audible」を連携させると発表した。Spotifyのオーディオブックのバンドル化に反発しているNMPA(全米音楽出版社協会)だが、Amazon Musicの Audible連携は楽観視している。
米国、英国、カナダのAmazon Music Unlimited契約者は、Audibleのカタログから毎月1冊のオーディオブックを無料で聴けるようになった。アマゾンは2008年、3億ドル(約450億円)でAudibleを買収した。
NMPAはMusic Business Worldwide(MBW)に対し、「新しいアマゾンのバンドルが作曲家の収入を減少させないと期待している」とコメント。アマゾンは音楽クリエーターをビジネスパートナーとしてみて、初回のロイヤリティー支払い前に契約を結ぼうとしており、Spotifyとは対照的だと話した。
Spotifyは3月、有料プランを「バンドル」扱いに再分類した。バンドルプラン導入により、米国のソングライター・音楽出版社に支払う強制ライセンス料の支払いを低く抑えることができ、NMPAはSpotifyの支払額が年間1億5,000万ドル縮小すると推定。同国の著作権管理団体MLCはSpotifyを提訴した。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「Spotifyに続き、Amazon Musicもオーディオブックをバンドル化。日本は車通勤が弱いためラジオ→ポッドキャスト→オーディオブックの流れが弱かった&日本語圏は後回しにされがちなのでピンとこないかもしれないが近年、Spotifyなどで音楽以外のコンテンツを聴く消費時間がかなりの比率&ずっと上昇トレンドにあり、場合によっては音楽側への支払いが減る懸念もある。実際、アメリカの全米音楽出版社協会はオーディオブック関連でSpotifyを提訴しているが、Amazonに関しては楽観視している。詳細は記事を参照されたい」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。
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