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米国、ストリーミングサービス加入者数が減少傾向

ビジネス 海外

有料ストリーミングが頭打ちになっている兆候が表れる中、世界トップの音楽市場でストリーミングサービス加入者数が減少傾向にあることが判明した。独自のデータを基に、Digital Music Newsが12月19日伝えた。   

同社は今年、複数回にわたり米国のストリーミングに関する詳細な調査を実施。12月11日、米国におけるAmazon Musicの加入者数が減少しているとのデータを公表した。 

最大手のSpotifyも同様で、個人プランの契約件数は2024年9月時点で2,396万人となり、前年同月比で約30万人増加したものの、2024年2月からは43万1,000人近く減少している。一方で、2024年9月までの1年間で約267万人の米国加入者(契約件数ではない)を増やしたと推定されており、同社がファミリー料金を引き上げる可能性も考えられる。 

Digital Music Newsは今回、「Spotifyはメジャーのサブスクリプション成長鈍化に関する議論から比較的隔離されたままである」と強調。 同社が依然として加入者を増やし続けており、収益性の向上を図っていることを指摘した。 

Spotify株は一時1株当たり454ドルをつけ、年初から141%上昇。時価総額は912億ドル(約14兆3,000億円)で、ユニバーサル ミュージック グループ(UMG)の約2倍に相当する。 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「音楽サブスクは日本を除く先進国で頭打ちと今年前半から伝えてきたが、アメリカでストリーミング加入者が減少に入ったことが今月わかった。4年前、拙著で「サブスクの次を目指す時代が迫っている」と訴えた時はなかなか現実感を伝えられなかったが、今年はスーパーファン・プラットフォームやAIの整備をグローバルメジャーが年初から急ピッチで進めていたのはそれが迫っている実感が強かったからだろう」 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。