TikTok代替で、姉妹アプリや競合サービスの利用者拡大 米国での禁止控え
1月19日に米国でTikTokが禁止される可能性が高まる中、TikTokは姉妹アプリの「Lemon8(レモンエイト)」の宣伝に力を入れている。また、競合の米国「TRILLER(トリラー)」は、クリエーターがTikTok動画を Trillerにアップロードすることでバックアップできる「SaveMyTikToks.com」を立ち上げた。InstagramリールやYouTubeショートのような既存プラットフォームにも、TikTokのクリエーターが集まってきている。音楽業界ニュースサイトのHypebotが1月10日伝えた。
TikTokスタイルの短編動画とInstagramやPinterestのような写真の共有を組み合わせた Lemon8は、ユーザー確保に苦戦してきたが、ここにきて採用が急増。Lemon8の知名度の低さからTikTokのような閉鎖を回避したいようだが、同じ運営元で、「Powered by TikTok 」と掲げていることもあり、一時的な猶予にしかならない可能性もある。
SaveMyTikToks.comは、Trillerの規約に同意し、「TikTokアカウントに接続」ボタンをクリックすると、Trillerから動画やプロフィールにアクセスできるようになる。
TrillerはAIを活用して短編動画をプロフェッショナル並みのミュージックビデオ(MV)に自動編集するアプリで、全世界登録ユーザー数は2億5,000万人を超える。複数の大手音楽会社が訴訟を起こす一方、ジャスティン・ビーバーやカーディ・Bは定期的に利用している。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「4日後1/19に迫るアメリカTikTok禁止法の施行。イーロン・マスク氏への売却検討も報道されたが、取引が成立せずそのまま禁止→衰退の未来も十分あり、中国バイトダンス社はTikTokの姉妹アプリLemon8(レモンエイト)の宣伝をかけている。InstagramやYouTubeへ動画をバックアップするサービスSaveMyTikToks.comもクリエーターの話題に。同サービスは2億5,000万人超のTrillerと連携。AIでかんたんにMV風のショートを作れるのが特徴だ。Spotifyもショートを始めており、TikTokに上げた動画のアップロードを歓迎している(日本はまだ)。Spotifyの場合、サブスク利用料からもクリエーターに報酬が分配される。総じて、TikTokが無くなってもショート動画文化の勢いは止まりそうにない」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。
広告・取材掲載