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「ストリーミング2.0」とは? UMGグレンジCEO主導

ビジネス 海外

音楽配信サービスのRouteNote(ルートノート)が、ユニバーサル ミュージック グループ(UMG)が掲げる音楽ストリーミングの未来像「ストリーミング2.0」についてまとめた記事を掲載した。 

2024年9月に発表されたこのコンセプトは、顧客価値や市場拡大、アーティスト中心モデルの採用に焦点を当て、ストリーミングを再定義することを目的としている。UMGは、2028年までに有料音楽配信契約者が10億人を超え、音楽業界にとって変革の時代になるとみている。 

従来の音楽ストリーミングは、加入者の増加と、膨大な音楽ライブラリーへのアクセスという単一の価値を全ての顧客に提案することを優先してきたが、UMGは今が転換点だと主張。ストリーミング2.0では、高価格帯プランの提供や、マーチャンダイズ販売とブランディングの機会、スーパーファンをターゲットにした独占的で価値の高いコンテンツなどを通じて、加入者の増加とARPU(1ユーザー当たりの平均売上高)の両方を最大化を目指す。さらに、中国やブラジルなど、ストリーミングが急成長している潜在力の高い新興市場へのリーチ拡大を図る。 

アーティスト中心モデルでは、ストリーミング詐欺に対抗。月間リスナーが1,000人未満のミュージシャンよりも、実績のあるアーティストに収益を再配分する方針を推進している。 

ルシアン・グレンジ会長兼CEOは「ストリーミングは10年以上にわたってUMGに力強い成長をもたらしてきたが、ストリーミング2.0は、技術革新、消費者の分類、地理的拡大、加入者とARPUの両方の成長によるより大きな価値の新時代を象徴するものである」と説明している。 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「世界で売上No.1を誇るユニバーサルミュージックの影響力は強く、iTunesやSpotifyの立ち上げ支援にいち早く協力することで音楽配信の時代を先導。そのユニバのグレンジCEOが昨年秋から「ストリーミング2.0」を主導しており、おそらく今年の世界の音楽産業はそう動くだろう。その特徴を上げると下記になる。

・高価格帯サブスクプラン
・マーチャンダイジング、ブランディングの対応
・独占コンテンツによるスーパーファンへの対応
・人気アーティスト中心の支払モデル(従来は再生数中心)
・ストリーミング詐欺対策
・オーディオブック等、ノンミュージック・コンテンツへの対応
これだけ見ても今までと何が違うのか(ある意味元々音楽業界が取り組んできたことも多くて)よく分からないと思うので、詳細はニュースだけでなく私の連載でも取り扱っていく予定だ」 

 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。