グラミー賞、授賞式開催も関連イベントは中止に ロス山火事

1月7日の発生から、なおも収束の見通しが立たない米ロサンゼルスの山火事。レコーディングアカデミーは現時点で、グラミー賞の授賞式を予定通り2月2日に開催するとしているが、関連イベントのほとんどがキャンセルされている。Digital Music Newsなどが伝えた。 

ユニバーサル ミュージック グループ（UMG）やソニー・ミュージックエンタテインメント（SME）、ワーナー・ミュージック・グループ（WMG）、BMG、Spotifyなどが関連イベントを全て中止すると発表。大半が、その資金をロサンゼルスの救済活動に振り向ける方針を示している。 

サンタモニカに本社を構えるUMGは、少なくとも50人の従業員が完全に家を失った。  

なお、Spotifyのパーティーについては、今年のグラミー賞の年間最優秀ソングライター部門にノミネートされた5人のうち4人が、同社のバンドル化への抗議でボイコットを表明していた。 

授賞式は、ロスのダウンタウンにあるCrypto.comアリーナからCBSで放映される予定。 

ロスの拠点を保つ多くのクリエーターもプロジェクトを保留しており、ザ・ウィークエンドは1月25日に予定していたローズボウル公演をキャンセル。アルバムのリリースも延期した。 

チャリティーイベントも発表されており、1月30日には復興支援ライブ「FireAid（ファイヤーエイド）」がイングルウッドの2会場で開催。ビリー・アイリッシュ、アース・ウィンド＆ファイアー、グリーン・デイ、ジェリー・ロール、ジョニ・ミッチェル、レディー・ガガ、ロッド・スチュワートらが出演予定で、ストリーミング配信も行い、世界中から寄付を募る。 

レコーディングアカデミーと基金のMusiCares（ミュージケアーズ）は共同で、火災の被害を受けた音楽クリエーターや専門家の支援で、既に200万ドル以上を分配した。 

（文：坂本 泉）