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米国外のオンデマンド・オーディオ再生数、2024年は17%増 米の伸び上回る

ビジネス 海外

米国のエンターテインメント業界向けデータ会社Luminate(ルミネイト)は1月16日、2024年の年末レポートを公表した。世界の音楽ストリーミング量は4兆8,000億回と前年比14%拡大。このうち、29.2%を占める米国は1兆4,000億回で6.4%増え、それ以外の地域は17.3%増の3兆4,000億回と大きな伸びを示した。 

米国でアップロードされた楽曲の主なジャンルは、R&Bとヒップホップが最も多く、これにロック、ポップ、カントリーが続く。ただ、ヒップホップのストリーミングシェアは低迷を続けており、ラテンやカントリー/フォークが全体の伸びをけん引したと指摘している。 

今回のレポートには、音楽・動画を合わせたストリーミング量の上位10カ国のリストは含まれていないが、2023年分でインド(1兆400億回)が米国(1兆4,500億回)を追い抜く可能性が指摘されており、2024年の音楽ストリーミング量の動向も踏まえると、同様の傾向が続いたものとみられる。 

音楽ストリーミングサービス(DSP)にアップロードされる録音物は1日当たり平均9万9,000曲と、1年前(10万3,500曲)から減少。再生回数が1,000回を超えたものは全体の13%に過ぎなかった。 

フィジカルを見ると、米国のアルバム売上(レコード、CD、カセットなど)は1%減の5,560万枚。ただし、統計方法の変更により、数字が劇的に減少しており、正確な前年との売上比較が不可能になったとの見方もある。 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「世界の音楽ストリーミング量、約3割にあたる米国は1兆4,000億回で6.4%増でその他地域は17.3%増の3兆4,000億回。以前触れたようにインドが急進しておりそろそろアメリカを抜きそうだ。再生回数が1,000回を超えた曲は全体の13%、2022年の13.6%より若干悪化。なおSpotifyは年間1000再生未満の楽曲への支払いを止めている。興味深かったのがアップロード曲数のジャンル。アメリカでR&Bとヒップホップがトップだが伸び悩み、カントリーが増えたのはチャートの傾向通りだった。今年はロックが伸びるとレコーディングアカデミーなどは予想している 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。