Spotify、オーディエンス目標に応じた「キャンペーンキット」の活用方法を公開
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Spotifyは1月29日、オーディエンス目標に合わせた「キャンペーンキット」の活用方法を紹介した。「成長」には全4種のツール、「再活性化」にはマーキーとショーケース、「エンゲージメント」にはディスカバリーモード、マーキー、ショーケースを勧めている。
キャンペーンキットには「プレイリスト・ピッチング(公式プレイリストを作るエディター陣へ告知)」「ディスカバリーモード(パーソナライズプレイリストに楽曲をプッシュ)」「マーキー(全画面広告。国内未対応)」「ショーケース(バナー広告。国内未対応)」があり、あらゆるリスナーを「スーパーリスナー(過去28日間にあなたの音楽を最も熱心に再生したリスナー)」に変えるよう設計されている。同社の調査によると、スーパーリスナーの3分の2超が、半年後もそのアーティストの曲を再生している。
2024年にSpotifyの編集プレイリストに追加されたアーティストの74%は、月間リスナーが10万人未満。Spotifyにおける全発見の35%がアルゴリズム主導のパーソナライズされたレコメンデーションによるもので、ディスカバリーモードの使用1カ月でアーティストの保存数は50%、プレイリストの追加数は44%、フォロー数は37%それぞれ伸びた。
新譜のプロモーションでマーキーのみを使った場合、新規アクティブリスナーの伸びが平均して8倍だったのに対し、マーキーとショーケースを組み合わせると40倍に拡大。マーキーで宣伝された新譜は平均して、再活性化されたリスナーを6倍に、アクティブなリスナーを2倍に増加させた。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「Spotifyを使っているとバナー等で新譜の宣伝をしているのを見かけると思うが、マーキー(全画面広告)を使うだけでリスナーが8倍、ショーケース(バナー広告)も使うと40倍に増える。ここまでは以前も紹介したが、Spotifyでの音楽発見の35%がアルゴリズムで、そこに曲を自動でプッシュして宣伝してくれるディスカバリーモードの効果は1ヶ月でアーティストの保存数を50%増やすというデータも新たに紹介された。こうしたツールはインディーズでも100ドル単位から利用できるのが素晴らしいが、残念ながら日本は個人レベルではまだ利用できない。今後の対応に期待したい。新しいキーワードとして登場したスーパーリスナーについてはどこかで解説するつもりだ」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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