自宅でのオーディオ聴取時間、2年連続で減少 コロナ前の習慣に回帰
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2024年時点で、オーディオ消費習慣はパンデミック以前のパターンに戻りつつある。オーディオ消費の大部分は依然として自宅で行われ、この傾向は2020年代初頭に大きく伸びたが、2023年から減少が続いている。米市場調査会社エジソン・リサーチが1月22日に公表した報告書から、こうした実態が明らかとなった。
同社は13歳以上の米国人を対象に調査。新型コロナ流行前の2019年には、聴取時間は自宅(116分/日)と外出先(車内、職場などを含む。114分/日)でほぼ同じだった。パンデミックの間、自宅での聴取が急増し、2022年には最高レベル(152分/日)に到達。自宅と外出先との差は2021年に50分まで開いた。2023年から自宅での聴取が減少に転じたことで、外出先との差は2024年時点で20分へと縮まった。
同社は「消費者が使用するプラットフォームから聴くコンテンツまで、聴取の多くの側面が劇的に変化している一方で、聴取の大半が自宅で行われていることは一貫して変わらない」とコメント。一方で、「われわれは当時、自宅での聴取の増加傾向がロックダウン(都市封鎖)後もずっと続くことを予想できなかった」と述べた。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「音楽を聴く時間は自宅で116分、外で114分/日、合計240分/日が2019年で、コロナ禍終盤の2022年には自宅で152分、外で105分/日、合計257分/日になったが、2024年には自宅で127分、外で107分/日、合計234分/日となったと米エジソン・リサーチが発表(13歳以上の米国人)。パンデミックが終わっても自宅で音楽を聴く時間が半分以上という現代人の姿が浮き彫りになった。アメリカのデータだが、人々は4時間近く毎日音楽を聴いているわけで、これほど人を引き付けるコンテンツは他に見当たらず、まだポテンシャルを発揮しきれていないのではと改めて思う。考えてみれば、私も寝ている間すら音楽をつけっぱなしだ。」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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