ジェイムス・ブレイク、「Indify」活用でメジャーをスキップ インディーズ配信
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昨年にメジャーレーベルのシステムから離れ、インディペンデントアーティストに転身したジェイムス・ブレイクが、メジャーレーベルを通さず音楽をリリースする方法として、音楽サービスとコンタクトできるプラットフォーム「Indify」を利用していると明かした。
Indifyについて、ブレイクは「音楽サービスがこれまで一緒に仕事をしたアーティストにもたらした本当の価値を、実際のストリーミングの数字で見ることが可能。通常1枚のアルバム、あるいは1曲であっても、少なくとも50%の印税をアーティストに残す契約しか認められない」と説明。「これはメジャーへの攻撃ではなく、招待だ。このモデルは、メジャーレーベルのシステムの中で働いている(働いていた)人々を排除するものではない」と主張した。
このプラットフォームを通じて、 Good Boy(資金調達と戦略)、Stellar Trigger(マーケティング)、Crowns & Owls(クリエイティブ)、Silo(シンク)を含む「パートナーのドリーム・チーム」を結成し、新プロジェクトに取り組んでいるという。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「TuneCoreなどの普及で誰でも音楽を配信できるようになったがそれだけでメジャーレーベル不要論にはならない。宣伝はどうする?クリエティブは?マーケティングは?タイアップやコラボは?ツアーは?世界での二次利用の徴収方法は?資金はどうする?そうしたことを担当するパートナーが必要になるし、彼らもボランティアではない。どこでどのようにこうしたスタッフを集め、質の高いチームを編成するかが真の課題だ。ジェイムズ・ブレイクがIndifyというプラットフォームを使ってこれらパートナーを見つけ、じぶんだけのチームを編成して脱メジャーしたのが海外の音楽業界で話題になっている。Indifyの仕組みはアーティストは無料で、アーティストを探しているパートナーは月額750ドル、アーティストの取り分は半分以上。こうした流れは今後、加速していくだけでなく既にグローバルメジャーはディストリビューターを買収するなどして、新しい契約形態を用意しようとしている」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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