ティアック、24年4~12月期は赤字転落
ティアックは、2025年3月期第3四半期の連結業績(2024年4月1日~12月31日)を発表した。
売上収益は110億3,900万円(前年同期比1.6%減)、営業損失は8,500万円(前年同期は営業利益1億100万円)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は3億3,100万円(前年同期は親会社の所有者に帰属する四半期損失1億8,700万円)となった。
なお、同社のBtoC事業は第3四半期、BtoB事業は第4四半期にそれぞれの需要期を迎えることから、当社グループの業績は、売上、利益ともに下半期に偏重する傾向があるとしている。
音響機器事業の売上収益は、80億6,400万円(前年同期比0.1%減)、セグメント営業利益は8億200万円(同9.2%減)となった。
プレミアムオーディオ機器(ESOTERICおよびTEACブランド)は、ESOTERICブランドで、アンプ、SACDプレーヤー、ネットワークプレーヤーカテゴリーの販売が好調に推移。TEACブランドでは、新製品のヘッドホンアンプとUSB DAC、およびターンテーブルカテゴリーの販売が好調に推移した。輸入ブランドでは、各ブランドのスピーカーが好調に推移。その結果、プレミアムオーディオ機器全体として、前年同期比で増収となった。
音楽制作・業務用オーディオ機器(TASCAMブランド)は、BtoB事業で、音響設備工事需要が安定して推移したことにより主力録音再生機と各種周辺機器の販売が好調に推移。業務用ミキサーは、海外では前年同期に販売を開始したことによる反動減があり低調に推移したが、国内では需要が増加し好調に推移した。BtoC事業では、年末セールスシーズンを追い風にミュージシャン向けマルチトラックレコーダーやビデオグラファー向け小型レコーダーなどの新製品の販売は好調に推移したが、エントリー向け現行品は市中在庫の販売が期待値ほど進まず低調な推移となった。その結果、音楽制作・業務用オーディオ機器全体では前年同期比で減収となった。
情報機器事業の売上収益は、25億5,600万円(前年同期比3.4%増)、セグメント営業損失は9,600万円(前年同期は営業損失1億600万円)となった。
計測機器は、データレコーダーの出荷が防衛関連向けを中心に好調に推移し、新たな大口導入も決まったが、センサーおよびデジタル指示計では、生成AI向けを除く半導体需要が未だ本格回復に至らず、当社製品のコア市場である半導体製造装置向けの販売が低調な推移となったことから、カテゴリー全体では前年同期比で減収となった。医用画像記録再生機器は、国内の消化器内視鏡向けレコーダーの出荷台数が需要回復により増加し、手術画像記録用レコーダーにおいても、Full HDレコーダーが国内外で堅調に推移、4Kレコーダーも新規顧客向けOEM販売の本格化により好調を維持し、前年同期比で増収となった。機内エンターテインメント機器は、海外エアライン向けの導入準備が進んでおり、国内では船舶業界向けの新規取引も始まったが、機内サーバーの販売が未だ低調に留まり、前年同期比で減収となった。ソリューションビジネスは、医用向けサーバーの出荷が好調に推移し、既存顧客向けの受託開発案件の納品も多かったことから、前年同期比で増収となった。
通期の業績予想については、2024年5月10日に公表したものを据え置いた。
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