K-POPバブル終了か? フィジカル・アルバムが韓国で販売不振 輸出も伸び鈍化
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昨年に米国で最も売れたCDアルバムの上位10枚のうち7枚を占めたK-POPだが(Luminate発表)、韓国内では販売不振で、輸出の伸びも鈍化している。Music Business Worldwideなどが伝えた。
それによると、韓国音楽コンテンツ協会が運営する音楽チャート「サークルチャート(Circle Chart)」は、トップ400のフィジカル・アルバムの総売上枚数が9,330万枚となり、前年比で19%縮小したと発表。2014年以来のマイナスに沈んだ。
韓国関税庁によると、フィジカル・アルバムの輸出額は2億9,180万ドル(約444億5,000万円)と前年から0.55%拡大。近年は2桁台の伸びを示していた。
輸出先の上位3カ国は日本(8,980万ドル)、米国(6,029万ドル)、中国(5,979万ドル)で、全体の72.8%を占めた。中国向けが76.4%増えた半面、日本向けは24.7%減少した。
アルバム・セールス低迷の背景には、ファン消費の変化や大ヒット・アルバムのリリース減少、BTSやブラックピンクといった「市場を牽引していた」アーティストの活動の減少、積極的なマーケティング戦術の縮小など、複数の要因があると考えられている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「世界的にCDなどフィジカル・アルバムの売上が底打ちするなか、K-POPアルバムが販売不振で、特に最大のお得意先、日本で24.7%減という報道。記事にあるとおり大ヒットアルバムが減ったのと、ビッグアーティストの活動が減ったことなどが響いているようだ。チャート的にロックが復活していることも響いているかもしれない。昨年から日本のBillboardチャートでもK-POPが減りJ-POPの比率が増えている」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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