ワーナー・ミュージック、第1四半期は5%減収 米の音楽ソフト不振
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ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)は2月6日、第1四半期(2024年10〜12月)の総売上高が16億6,600万ドル(約2,569億600万円)となり、前年同期比4.7%減少したと発表した。米国の音楽ソフトの売り上げは5億3,200万ドルと15%縮小している。
純利益は24.9%増の2億4,100万ドルだった。
恒常為替レートベースでは、3.6%の減収。部門別に見ると、主力の音楽ソフトは13億4,500万ドルで実質5.9%減少した。うち、デジタルはサブスクリプション(有料ストリーミング)が0.3%減の6億3,100万ドル、広告付き(無料ストリーミング)が7.5%減の2億2,300万ドルとなっている。フィジカルは1億6,600万ドルと、8.5%拡大。アーティスト・サービス&エクスパンデッド・ライツ(拡張権利。グッズなどマーチャンダイジングやスポンサーシップ、ライブ演奏など)は3%減の1億9,600万ドルだった。
音楽出版は3億2,300万ドルと、1年前から実質7%伸びた。
当期は、BMGとのディストリビューション契約の終了、および1年前にデジタル・パートナー1社との契約更新やアーティストとのライセンス契約延長による収入があったことの反動が響いた。これらの要素を除くと、総売上高は前年同期比3.4%増加。BMGとの契約終了と1年前のデジタル・パートナーとの契約更新の影響を除いた場合、無料ストリーミングの売り上げは実質2.6%改善するという。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「ワーナー・ミュージックの2024年9月〜12月の総売上が前年同期比4.7%減の16億6,600万ドル(約2,569億600万円)に。サブスクは売上の4割弱で前年同期比0.3%減だった。ブルーノ・マーズなど快進撃を続けるワーナーのアーティストたちを考えると意外だが、理由はBMGとのディストリビューション契約の終了などが響いたようで、そうした案件を抜くと実質、総売上高は前年同期比3.4%増とのことだ。最近、好調な音楽出版の売上は3億2,300万ドルで実質7%増、フィジカル(CDやアナログレコード)も8.5%増と伸びている。フィジカルは世界的にも底を打った印象だ」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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