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TuneCoreアクセラレーター、アーティスト45万組が登録 1年で210億再生

ビジネス 海外

わずかな手数料で世界中の音楽配信に曲を出せるデジタル・ディストリビューターのTuneCoreは、「TuneCoreアクセラレーター」プラットフォームに関する最新の報告書の中で、同プログラムが2024年に210億回超の新規再生を促したと明かした。 

登録しているインディペンデント・アーティストは全世界で45万組近くで、1年前の8万人から大きく拡大。これらアーティストのうち11万組の楽曲が同プログラムを通じてプロモーションされた。 

過去1年間で25億回の「アーティスト発見(リスナーがアーティストを発見するきっかけとなった回数)」、55億回の「トラック発見(リスナーがトラックを発見するきっかけとなった回数)」をもたらした。 

参加アーティストの5組に1組が、過去12カ月間で上位のセグメントに移行。平均収入は5倍以上に増加した。同社は「プログラムに参加する18カ月以上前にリリースされた楽曲の再生数が351%増え、楽曲使用料が大幅に伸びた」と説明している。 

2023年に始まった同プログラムは、インディペンデント・アーティストにデジタル音楽配信に関するプロモーションとマーケティング・プログラムへのアクセスを提供。アーティストのキャリアの段階に合わせた、4つの開発セグメント(年間再生が1,000回未満向けの「スタート」、同1,000〜9,999回「アンプリファイ」、同1万〜99万回「ブレイク」、同100万〜1億回以上「マキシマイズ」)で構成されている。 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「TuneCoreを通せば数千円でSpotifyやApple Musicなど世界中に音楽を配信できるようなったが、問題は楽曲の埋没。世界では一日に9万9000曲がアップロードされており、年1000再生以下の曲がが87%に。TuneCoreはこれに答える形でアクセラレーター・プログラムを二年前に立ち上げた。ちょっとゲームみたいな仕組みで、年1,000再生未満の『スタート』から登録でき、12組のうち1組が1万未満、99万、1億回以上のステージに上がる毎に更にTuneCoreからプッシュを受けられる。登録は容易で、45万組近くのアーティストが参加。結果は、5組に1組が過去12カ月間で上位のセグメントにレベルアップし、平均収入は5倍以上に増加したという。SoundCloudもTuneCoreのようにSpotifyなどへ配信できる仕組みを始めるとともに、「SoundCloud アセンディング」プログラムを始めており、毎月1組のアーティストを選んで、ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドンなど主要都市での屋外広告や、キュレートされたプレイリスト、ソーシャルメディアでのプロモーション、プラットフォーム上での露出など集中プロモーションをしてくれる。TikTokやYouTube、Spotifyの広告の他に、こうした仕組みも活用してみるといいかもしれない」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。