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第一興商、24年4~12月期は8%減益

ビジネス 音楽業界

第一興商は、2025年3月期第3四半期の連結業績(2024年4月1日~12月31日)を発表した。

売上高は第3四半期における過去最高となる1,144億3,900万円(前年同期比4.2%増)。利益面においては、ベースアップに伴う人件費の増加や、各事業への設備投資に伴う減価償却費の増加などの影響により、営業利益は143億2,000万円(同5.2%減)、経常利益は145億500万円(同7.5%減)となった。親会社株主に帰属する四半期純利益は、特別利益が前年同期と比べ57億9,200万円増加したことなどにより、135億300万円(同28.2%増)となった。

業務用カラオケ事業は、主力市場であるナイト市場及び成長市場であるエルダー市場を中心として緩やかに改善が進み、当第3四半期末のDAM稼働台数は、前年同期比2%増となった。2023年4月に発売した「LIVE DAM AiR(ライブダムアイアール)」の新商品効果が剥落し、卸売を中心とした商品販売売上が前年同期に及ばなかったものの、機器賃貸件数及びDAM稼働台数の増加に伴ってストック収入が増加したことにより、売上高は前年同期比1.1%の増収。商品販売粗利が減少したほか、賃貸機器の入替え推進に伴う原価や販管費が増加したことなどにより、営業利益は同7.6%の減益となった。

なお、2025年4月にDAMの新たなフラッグシップモデルを発売する予定だ。

カラオケ・飲食店舗事業は、カラオケ9店舗、飲食12店舗の出店、及びカラオケ8店舗、飲食13店舗の閉店を行ったことにより、当第3四半期末の店舗数はカラオケ507店舗、飲食158店舗となった。店舗の集客について、前期からの上昇傾向が下期にかけてやや緩やかにはなったものの、当第3四半期の既存店売上高はカラオケ店舗・飲食店舗とも前年同期比3%増となった。売上高は前年同期比3.1%の増収。店舗設備のリニューアル投資や人件費の増加などの影響により、営業利益は同8.4%の減益となった。

音楽ソフト事業は、新人アーティストの発掘とヒット曲の創出に努めるとともに、音楽出版事業にも注力することにより、堅実な収益モデルの構築に努めた。また、プロフィギュアスケーター羽生結弦の公演を映像化した「プロローグ」「GIFT」の販売が好調に推移。売上高は前期に行った株式譲渡によってテレビ番組制作事業が剥落したことにより、前年同期比14.7%の減収となったが、CD・DVD等の商品販売や音楽出版事業については堅調に推移し、営業利益は同11.1%の増益となった。

その他事業は、新たな収益の柱とするべく「ザ・パーク」ブランドで展開するパーキング事業の業容拡大が進展し、前期に子会社化した㈱クレストも含め、当第3四半期末時点で3,700施設、4万1,000車室を超える規模に拡大。また「スターデジオAir」等で展開するBGM事業や、家庭用カラオケサービス「カラオケ@DAM」についても堅調に推移した。売上高はパーキング事業収入が増加したことなどにより前年同期比31.0%の増収となり、営業利益は同62.0%の増益となった。

通期予想は、2024年8月8日に発表したものを据え置いた。

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