ユニバーサル ミュージック、音楽産業メンタルヘルス基金を立ち上げ 全米の音楽業界関係者向け

ユニバーサル ミュージック グループ(UMG)は2月13日、非営利団体ミュージック・ヘルス・アライアンス(MHA)との提携の下、音楽産業メンタルヘルス基金を立ち上げると発表した。全米の音楽業界関係者に「包括的で質の高い外来メンタルヘルス・リソース」を提供する。
患者のニーズに応じた適切なメンタルヘルス・カウンセラーや精神科医の推薦や、費用を賄うための補助金、ケアの継続性を確保するために必要な資金調達リソースの提案などのサービスが受けられる。最初の問い合わせから24時間以内に返信が送られる。
この基金を通じて提供されるサービス以外にも、MHAは歯科治療リソース、個人・家族の健康保険、高齢者介護サポート、視力ケアリソースなども提供している。
音楽産業メンタルヘルス基金は、UMGとMHAが4年前から実施しているUMG所属アーティスト向けの既存ヘルスケア・アクセス・プログラムを基盤としており、これまで約1,000人の顧客にサービスを提供し、1,250万ドル(約18億9,600万円)以上の医療費の節約につながったという。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「ユニバーサル ミュージックがミュージック・ヘルス・アライアンス(MHA)と音楽産業メンタルヘルス基金を立ち上げ。メンタルヘルスケアだけでなく歯や目の治療、高齢者介護などかなり手広いサポートがユニバ所属アーティスト向けに用意されていたが、これを全米の音楽業界関係者が使えるようにするという。日本でもソニー・ミュージックが所属アーティストとスタッフが利用できるオンラインのメンタルヘルスケア・サービス『B-Side』を立ち上げ、これを音制連(音楽事務所の連合)の所属アーティスト、スタッフも利用できるようプロジェクトが進んでいる。昨年、『サカナクション山口一郎「うつはなる前の対処が大事」YouTubeが音制連、ソニーミュージックとメンタルヘルスケアのイベント開催』という記事や『「プロデュースは心のケアが三分の一」プロデューサー木﨑賢治と島賢治、オンラインカウンセリングcotree西岡恵子の特別鼎談』をMusicmanで記事化し、少なからぬ反響を得た。未読の方はリンクを張っておくのでご一読いただければ幸いだ。」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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