TikTok、米国で依然としてYouTubeやFacebookを凌駕
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「TikTok禁止法」により米国事業の行方が不透明な中、TikTokは同国で相変わらず好調を維持している。
米投資会社グッゲンハイム・パートナーズとモバイルアプリの分析を手がけるApptopiaが共同で発表したデータによると、米国のTikTokユーザーの1日当たりの平均利用時間は1月に107分となり、YouTube(87分)やFacebook(63分)といった競合プラットフォームを圧倒している。
グッゲンハイムのアナリストであるマイケル・モリス氏は、TikTokの平均は「スーパーユーザー」によって支えられていると指摘。毎日利用しているユーザーの47%が、1日に少なくとも61分以上を同アプリに費やしているという。
TikTokは「TikTok禁止法」の施行日であった1月19日から2月14日まで、米国でApp StoreとGoogle Playの両方でダウンロードできない状態となり、その間、新規ユーザーは「サイドローディング(公式アプリストア以外からアプリなどをダウンロード)」に頼らざるを得なかった。
そのソースの1つであるSignulousを経由してiPhoneにTikTokを取り込んだのは12万人で、1時間当たり2,000件以上のダウンロードを記録したこともあった。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「TikTokがアメリカで依然好調で、ユーザーの利用時間/日は107分、YouTube(87分)、Facebook(63分 インスタ含む)の順に。一時間以上/日のシェアでもTikTok、YouTube、Facebookの順で、逆に1〜20分/日でYouTubeがトップ、Facebook二位、三位にTikTokという順となり、「長時間はYouTube、短時間はTikTok」という常識が逆転した。YouTubeはスマホよりTVでの視聴時間が上になっており、時代が変わった印象だ。YouTube、TikTokともに音楽をキラーコンテンツにキックスタートしたが、YouTubeが音楽で立て直すならSpotifyにも優る成長率の音楽サブスクとの連携を強化したり、絶好調のVodcastで複数楽曲が利用できるようにして音楽番組を増やすなどの施策が必要そうだ」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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