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ソニーの音楽ソフト・ビジネス、2024年に初の100億ドル突破 MBW分析

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ソニーのレコード音楽事業と音楽出版事業を合わせた売上高は、2024年に103億ドル(約1兆5,470億円)となり、前年比で10.6%増加。初めて100億ドルの大台を突破した。ソニーグループが公表した決算報告書を基に、MBWが米ドルに換算しながら独自に算出した。 

この計算では、ソニーの全世界における音楽制作事業および音楽出版事業は含まれるが、ゲームやアニメなどの「ビジュアルメディア・プラットフォーム」部門の売上高は除外されている。 

その結果、ソニーの音楽事業の業績は、ユニバーサル ミュージック グループ(UMG)およびワーナー・ミュージック・グループ(WMG)とほぼ同水準にあると分析している。 

なお、音楽マーチャンダイジングやライセンシングを含む、ソニーの「付随的」音楽著作権ビジネスは「レコード音楽」の売上として計上されている。 

売上高は、レコード音楽事業が78億8,000億ドル、音楽出版部門が24億2,000億ドルだった。ここ数年の音楽分野での目覚ましい成長は、ソニー・ミュージックグループ(SMG)が過去10年間で総額60億ドル超の買収を行ってきたことが一因だとMBWは指摘している。 

最近の高額案件には、クイーンの包括的な権利カタログ(推定12億ドル)、ピンク・フロイドの原盤カタログ(〜4億ドル)、マイケル・ジャクソンの権利カタログの50%(6億〜7億5,000万ドル)などがある。 

2018年に完了したEMI Music Publishing(EMP)の完全子会社化には約40億ドルを投じた(同年に28億ドルを追加投資して残り70%の株を取得)。 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「ソニーの音楽ビジネスが好調で年間売上100億ドルを突破(約1兆5,470億円)。前年比で10.6%増、レーベルが78億8,000億ドル、音楽出版が24億2,000億ドルとなった。特に音楽出版事業はSNSやストリーミングへの対応による売上増と、制作や宣伝のコストをほとんどレーベル側が持つことから、家賃収入の保証されたビル投資のような優良ビジネスになっている。記事にある通りソニーは近年、EMIの音楽出版部門の買収(40億ドル)のほか、クイーン(推定12億ドル)、ピンク・フロイド(〜4億ドル)、マイケル・ジャクソンの楽曲の50%(6億〜7億5,000万ドル)と積極的に投資し。ソニーグループの吉田会長は「音楽はソニーの源流」であり、EMIの買収は自身が手掛けた「最も印象的に残る投資」と語っている。」 

 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

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