YouTube Premiumの廉価版プラン、近く海外で復活 音楽ビデオ以外の広告排除
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YouTubeは、有料会員サービス「YouTube Premium」の廉価版となる「YouTube Premium Lite」を再導入する。音楽ビデオ以外のコンテンツの広告表示を排除した、「主に音楽ビデオ以外の番組を見たい視聴者」をターゲットとしたものになるという。ブルームバーグが2月20日伝えた。
米国、オーストラリア、ドイツ、タイのユーザーに、間もなく提供を開始する計画。廉価版プランには、オフラインダウンロード、バックグラウンド再生なども含まれない見込みだ。
価格については触れていないが、標準のPremiumプランの半額程度になるとみられる。インターネット上では昨年後半から、契約画面にLiteプランが表示されているという複数の報告が寄せられており、あるオーストラリアのユーザーは、月額11.99豪ドル(約1,210円、標準のPremiumプランは22.99豪ドル)と表示されているのを見たと証言していた。
YouTube Premium Liteプランは2021年から一部の欧州諸国で試験展開されていたが、2023年に廃止(日本は未対応)。当時はPremiumプランの約半額で提供され、YouTube Musicへのアクセス、オフラインダウンロード、バックグラウンド再生といった機能を削りつつ、動画から広告を排除していた。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「噂のYouTube Premium Liteがやはり復活とブルームバーグが報道。以前、豪州でおそらくテストで表示された金額だとPremiumの半額。音楽ビデオ以外で広告非表示、バックグラウンド再生は無しという仕様になるようだ。対象国は米、豪、独、タイ。日本は含まれていないがPremiumからの乗り換えによる売上減とLiteで新規有料会員の売上増のバランスがプラスになる結果が出れば、対象国を増やしてくるだろう。Netflixの広告付き廉価版とは別の切り口であり、Spotifyに基本無料を止めて広告付廉価版を求めている世界のグローバルメジャーも成り行きを注目することになる」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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