TikTok、米若年層のユーザー離れが顕著に MusicWatch調査
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音楽・エンターテインメント業界のマーケティング調査と業界分析を専門とするMusicWatchは2月19日、1月に実施したオーディオに関する調査の結果を公表。米国の若年層におけるTikTok離れが進んでいることが分かった。
米国のソーシャル動画アプリの音楽リスナーは1億300万人を超え、2021年比で80%増加。これらのリスナーは、週に平均6.5時間、1日当たり約1時間をソーシャル動画アプリで音楽に費やしている(TSL)。
TSLを短編動画プラットフォーム別に見ると、2024年第4四半期(10〜12月)にはTikTokがトップを維持したものの、割合は前年同期比で5ポイント低下。Instagramリール(18%→18%)とFacebookリール(16%→18%)を合わせたメタ・プラットフォームズのシェアは36%、YouTubeショートは2ポイント増の26%だった。
中でもTikTokは、コア層である若年層(13〜24歳)の間でシェアが低下(51%→42%)。その差の大半をInstagramとYouTubeが埋めている。45歳以上の層では、TikTokのシェアは4ポイント低下した半面、YouTubeとFacebookが上昇した。
TikTokの落ち込みについて、米国事業の先行き不透明感によるものかどうかは測りかねると MusicWatchは述べている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「絶好調のTikTokだがコア層の13〜24歳でシェアが低下。その分をインスタとYouTubeが獲っているという調査結果(アメリカ)。先日も紹介したがTikTokは今、長尺でトップに立ち、短尺ではYouTubeがトップというこれまでの常識を覆す状態になっている。若年層でのシェア低下は、二転三転するTikTok禁止法の影響というより、ショート動画にインスタとYouTubeが力を注いだ結果ではないかと私は見ている」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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