ライブ・ネーション、2024年動員は過去最高の1.5億人、売上高は3%増

ライブネーション・エンターテインメントは2月20日、2024年12月期の通期決算を発表。コンサート入場者数は過去最高の約1億5,100万人を記録した。同社が開催したイベントは約5万件超に上る。 

需要の増加により、売上高は過去最高の231億6,000万ドルとなり、恒常為替レートベースで前年から3%増加。調整後の営業利益は、実質17%伸びて21億5,000万ドルだった。1株当たり利益（EPS）は2.74ドルと、前年（1.34ドル）の2倍以上に拡大した。 

売上高を部門別に見ると、コンサートは実質3%増の190億2,000万ドル。チケット収入は2%増の29万9,000ドル、スポンサーシップ&広告は11%増の12億ドルだった。 

チケット販売部門であるチケットマスターのチケット販売枚数は6億3,700万枚と2.7%拡大。また、2025年初めから2月半ばまでの販売枚数は、前年同期比3%増の1億600万枚となっている。 

同社は「2025年にツアーを行い、2022〜2024年にかけてツアーを行ったアーティストは、1公演当たりチケット販売枚数と1公演当たり総収入が平均して2桁成長している」と述べた。 

（文：坂本 泉）  

榎本編集長「世界最大の音楽イベント会社ライブネーション、昨年は231億6,000万ドル（約3.5兆円）の売上で過去最高に。北アメリカ大陸のTOP100ツアーが前年比6.8%減となるなか（Pollstar調べ）、世界のTOP100ツアーは3.9%増となっており、最大の売上先だったアメリカに頼らずグローバル化したことがライブネーションの前年比3%増に繋がったようだ。なお日本の音楽コンサート市場は2023年の4,757億円から2024年は5,000億円で前年比5%増になる見込み（ぴあ調べ）。少子化や労働力不足も、大規模ホールの増加やチケット単価の上昇で都市圏のコンサート市場が復活している」