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CEIPA×TOYOTA GROUP主催のグローバルショーケースに7000人のオーディエンスが熱狂、JETROが音楽関係者を集めた交流会も

ビジネス レポート

Ado Photo by Viola Kam(V’z Twinkle)

「MUSIC AWARDS JAPAN」主催のCEIPAとTOYOTA GROUPによるグローバルショーケース「matsuri ’25: Japanese Music Experience LOS ANGELES」presented by CEIPA×TOYOTA GROUP “MUSIC WAY PROJECT”で、Ado、新しい学校のリーダーズ、YOASOBIが世界に向けてパフォーマンス7000人のオーディエンスが熱狂した。

本イベントは、世界基準のクオリティを持つ日本人アーティストに焦点を当て、その魅力を世界へ発信する音楽イベント。海外の音楽シーンでも注目を集めている、Ado、新しい学校のリーダーズ、YOASOBIの3アーティストによるライブパフォーマンスのほか、日本貿易振興機構(JETRO(ジェトロ))主催、在ロサンゼルス日本国総領事館、JAPAN HOUSE協力による日米音楽業界関係者およびメディアに向けたプレスカンファレンスも開催された。

グローバル規模で広く受け入れられるアーティストを輩出したいという想いのもと、本イベントをきっかけに日本の音楽が世界のニュースタンダードとなることを目指し、今後、世界各地で継続的にライブを開催を予定している。また、本イベントのチケットの収益の一部はロサンゼルス近郊で発生した火事への義援金として寄付を予定している。

「matsuri ’25: Japanese Music Experience LOS ANGELES」ライブレポート

米ロサンゼルス・ダウンタウンのピーコックシアターで16日(日本時間17日)、日本を代表する世界的アーティストのAdo、新しい学校のリーダーズ、YOASOBIの3組がコンサートを開き、米国内外から集結した7000人のファンが3時間の熱演に酔いしれた。チケットは前売りで完売となり、日本の音楽への関心の高さをうかがわせた。

「matsuri ’25: Japanese Music Experience LOS ANGELES」と題されたこのコンサートは日本レコード協会など音楽業界の主要5団体が設立した一般社団法人カルチャー アンド エンターテイメント産業振興会(CEIPA)とトヨタグループが主催した。

CEIPAとトヨタグループは2月下旬に日本の音楽コンテンツの海外進出を支援する「MUSIC WAY PROJECT」の始動を発表したばかり。「matsuri ’25」はプロジェクト初の大型イベントとして日本音楽界の期待を背負って開催された。

コンポーザーのAyaseとボーカルのikuraによる音楽ユニット、YOASOBIが先陣を切ってステージに登場した。昨年は米国の音楽フェス「コーチェラ」に出演し、年間を通して海外で最も再生回数が多かった日本のアーティストとして注目を集めた。

日本史上初の11億回再生を記録したデビュー曲「夜に駆ける」などのヒット作を次々と披露し、「群青」では観客が一体となって合唱する姿も見られた。ikuraは「皆さんと最高な音楽を楽しめたらと思ってやって来た」と英語と日本語でファンに語りかけた。ラストの「アイドル」では、お決まりの「オイ!」コールで会場が一体となった。

昨年は計11万人を動員するワールドツアーを成功させ、コーチェラにも出演した4人組ダンスボーカルユニット、新しい学校のリーダーズは、2021年に世界デビューを果たした「オトナブルー」など11曲をノンストップで披露した。メンバー自身が全曲振り付けを考案しており、キレのあるダンスパフォーマンスで、会場を興奮の渦に包んだ。

最後にメインボーカル、SUZUKAの呼びかけリーダーズメンバーと観客が声を合わせ、今月リリースされたばかりの新曲「One Heart」が披露された。同曲と未配信の新曲「Free Yourself」は、ライブでの初披露となった。

世界30都市以上50万人を超える日本人アーティスト過去最大級となるワールドツアーを控え、海外にも多くの熱狂的なファンを持つ22歳の歌、海外にも多くの熱狂的なファンを持つ22歳の歌い手、Adoはボックスの中に立ち、シルエットで登場した。大型スクリーンのアニメーションを背景に、大ヒット曲「唱」「新時代」「うっせぇわ」など計10曲を歌い上げた。「愛して愛して愛して」ではAdoとファンが絶叫で声を合わせ、盛り上がりは最高潮に達した。

Adoはショーの最終盤で「新しい学校のリーダーズ、YOASOBIとステージをシェアしているのは夢のよう。日本の音楽と文化を体験してくれてうれしい。最高の夜だった」と英語と日本語で語り、ファンに感謝を表した。
「matsuri ’25」のチケットの売り上げの一部は、1月にロサンゼルス郡で発生した山火事の被災地支援に充てられる。「MUSIC WAY PROJECT」は、今後も世界各地でライブを開催する。

YOASOBI 撮影 YURI HASEGAWA

YOASOBI 撮影 YURI HASEGAWA

YOASOBI コメント

YOASOBIとして、フェス以外で他のアーティストの方々とイベントをご一緒する機会がこれまでなかったので、とても楽しかったです。しっかりトップバッターを務め、次の出番となる新しい学校のリーダーズへ向けて、お客さんを温められたのではと思います。
世界と日本を区切っているわけではありませんが、自分たちにできることを一生懸命続けた先に、世界中の人々にも私たちの音楽が届いてくれたら嬉しいですし、できるだけ多くの人に届けたいと思っています。そして今回アメリカという地で、こんなにも多くのお客さんが集まってくださったことも、本当に嬉しかったです。

セットリスト
1 セブンティーン
2 祝福
3 UNDEAD
4 たぶん
5 勇者
6 怪物
7 夜に駆ける
8 群青
9 アイドル

新しい学校のリーダーズ 撮影 YURI HASEGAWA

新しい学校のリーダーズ 撮影 YURI HASEGAWA

新しい学校のリーダーズ(ATARASHII GAKKO!) コメント

今年最初の海外公演全力で楽しませて頂きました!
ロサンゼルスは私達にとって、共同生活をしたりEPを制作したり、
沢山の出会いと思い出の詰まった場所です!
ここで日本のアーティスト様と共にライブが出来たことをとても嬉しく思います!
それぞれのエネルギーがこれからも世界に響き続けていくのが楽しみです。

セットリスト
1 Change
2 Fly High
3 Arigato
4 オトナブルー
5 Toryanse
6 Free Yourself
7 WOO! GO!
8 Essa Hoisa
9 Tokyo Calling
10 NAINAINAI
11 One Heart
※M6は新曲
※M11は3月13日発売の新曲
※M6 M11 ライブ初披露

Ado Photo by Viola Kam(V’z Twinkle)

セットリスト
1 唱
2 新時代
3 うっせぇわ
4 ラッキー・ブルート
5 Tot Musica
6 ルル
7 愛して愛して愛して
8. 逆光
9 Episode X
10 踊

プレスカンファレンスレポート

「matsuri ’25」に先立ち、日本貿易振興機構(JETRO)は16日、ピーコックシアターで、日米の音楽関係者を集めた交流会を開いた。

CEIPAの野村達矢理事(日本音楽制作者連盟理事長)は「日本政府やトヨタグループが活動をバックアップしてくれている。官民一体となり、日本の音楽コンテンツを世界に広めていきたい」とあいさつした。交流会では、「音楽フェスとライブイベント―日本人アーティストの国際市場における成功の鍵」をテーマに音楽関係者によるパネルディスカッションが行われた。

モデレーターを務めた音楽ジャーナリストのライアン・J・ダウニー氏は「私の17歳の娘はアニメやゲームを通して日本の多くのアーティストを知っている」と述べ、アニメやゲームを海外進出の足がかりにするビジネスモデルの可能性について問いかけた。

コンサートや音楽フェスを手がける米国のプロモーター、ゴールデンボイスのエレン・ルー副社長は「日本のミュージシャンはアニメやゲームとのコラボレーションに前向きな点が素晴らしい。音楽の世界を超えた存在として、アニメやゲームのファンにもアピールできる」と語った。

ルー氏は「音楽フェスやアニメ、ゲームのコンベンションから一歩踏み出し、米国で自分のショーをやるには、本当に費用がかかる」とも述べ、会場の借り上げや機材運搬にかかるコストの問題を指摘した。海外進出の成功に向けた具体策にも議論が及んだ。

アーティストのマネジメントを行う米国のエージェンシー、ワッサーマン・ミュージックのトム・ウィンディッシュ執行副社長は「SNSなどのプラットフォームに書き込まれたコメントを通して、人々の嗜好が分かるようになった。日本のアーティストはこうした情報をファン獲得につなげるべきだ」と助言した。

日本でロックフェスやアーティストのライブを企画制作するクリエイティブマンのロブ・ケルソー米国事業部長は「世界は英語以外の言語に開かれつつある。自信を持って海外のアーティストとコラボしてほしい。「英語が話せない」という言い訳は通用しない」と日本人アーティストの挑戦を後押しした。

野村達矢氏(CEIPA理事・日本音楽制作者連盟理事長)コメント

音楽ストリーミングサービスの世界的普及により日本の音楽コンテンツのグローバル展開の機運はどんどん高まってきています。そしてこのたび日本の音楽業界が一つになってCEIPAを立ち上げたことによって、政府機関の支援だけでなく、TOYOTA GROUPさんのような日本を代表する企業にもパートナーとなっていただき、官民一体となって日本の音楽コンテンツの世界進出に大きく取り組むことができるようになりました。
今回の「matsuri ’25: Japanese Music Experience LOS ANGELES」をはじめ、5月に開催される「MUSIC AWARDS JAPAN」などを通じて今後もさらに日本の音楽コンテンツの素晴らしい魅力を世界へ向けてどんどん発信し、創造性をより高めて世界で支持されるものとしていきたいと考えています。

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