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米国の音楽サブスク契約者数は停滞 昨年ほぼ横ばいに

ビジネス 海外

米国の音楽配信市場の飽和状態により、デジタル音楽配信事業者(DSP)の有料契約者の伸びは、2024年にほぼ横ばいとなった。DSP別ではSpotifyとApple Musicが成長を続けているものの、それ以外は失速しているようだ。DIgital Music News(DMN)が、決算報告書のデータなどを基に伝えた。 

市場シェアは、Spotifyが首位で36.11%(米国加入者数は約5,228万人)。これにApple Music(31.65%、4,582万人)、Amazon Music(23.14%、3,350万人)、YouTube Music(6.22%、901万人)、Pandora Premium(1.76%、254万人)Tidal(0.52%、75万人)、SoundCloud(0.31%、45万人)、iHeartRadio(0.12%、17万人)、LiveXLive(0.09%、14万人)、Deezer(0.07%、10万人)が続く。 

SpotifyとAppleで全体の3分の2を占め、これにAmazonとYouTubeを加えた上位4つで97%。Pandoraを合わせれば、定額制音楽配信市場の99%となる。 

加入者の増減を見ると、Appleは2024年12月時点で前年比1.42%のプラス。Spotifyは0.58%拡大した。一方、Amazonは1.01%、YouTubeは0.21%それぞれ縮小。Tidal、SoundCloud、iHeartRadio、LiveXLive、Deezerは軒並み横ばいだった。有料契約者がプラットフォームをわたり歩いている可能性が示唆されている。 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「アメリカで昨年、Spotifyの有料会員が微減した月が出て、いよいよ先進国でサブスクの成長が終わったかと報道されたのを記事化したが、米国の音楽サブスクの有料会員の伸びはやはり横ばいに(DMN)。Appleが前年比1.42%増、Spotify0.58%増、Amazonは1.01%減、YouTubeは0.21%減。契約者が渡り歩いている状況という。微減のYouTube Musicが他報で好調とされているが、これはインドなど音楽サブスクが高成長な新興国で強いため。ただアメリカでもYouTube自体は相当好調で、特にテレビではどの放送局より見られるようになってい   て今ではスマホ視聴よりも多いので、プラン改定でサブスクの渡り歩きを捉えるチャンスはありそうだ。」 

 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。