JASRAC、楽曲情報管理システム「KENDRIX」がパブリックブロックチェーン・Soneiumに対応

JASRAC(日本音楽著作権協会)は、ブロックチェーン技術を活用した存在証明機能とeKYC機能を備える楽曲情報管理システム「KENDRIX」のアップデートを行い、存在証明機能で用いるブロックチェーンをSoneiumに移行した。
Soneiumは、ソニーグループのSony Block Solutions Labs Pte. Ltd.が開発したパブリックブロックチェーンで、イーサリアム(※1)のレイヤー2ソリューション(※2)。
Soneiumへの移行により、従来のブロックチェーン(KENDRIXのために構築されたプライベートブロックチェーン)に比べ、データの耐改ざん性が向上するため、存在証明機能の信頼性が高まる。また、Soneiumが掲げる「クリエイターのクリエイティビティの拡張やファンコミュニティへのエンゲージメント強化のサポート」という新たな価値提供の実現に向けた取組みも強化する。なお、Soneiumへの移行後もKENDRIXは無料で利用可能。
ブロックチェーンの移行に伴う注意点として、既存ユーザーは2025年9月30日までにKENDRIXにログインし、新たな「利用規約」と「個人情報の利用目的」に同意する必要がある。順次、従来のブロックチェーンに登録された存在証明をSoneiumに移行していく。期日までに同意がない場合、従来のブロックチェーンの存在証明は削除される。
また従来に比べ、ブロックチェーンへの登録(存在証明の発行)に時間を要する場合があるため、ブロックチェーンへの登録完了時にその旨を知らせるメール通知機能を新設している。
(※1)イーサリアム:ブロックチェーンプラットフォームのひとつ。プログラムを実行するため、暗号資産のイーサ(ETH)を用いる。
(※2)レイヤー2:ブロックチェーンの基本層(レイヤー1)から取引処理の依頼を受けて、基本層の外で処理を行い、処理の結果をレイヤー1に戻すことで、基本層上での処理で発生するデータ処理速度の低下や手数料の増加を解決しようとする技術。
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