米国人の7割弱、ポッドキャストをビデオ形態で利用

米国人の67%がポッドキャストをビデオ形態で聴取しているーー。ポッドキャスト業界に特化したメディア「Sounds Profitable」が4月16日に公表した調査から、こうした実態が明らかとなった。
同社は今回、18歳以上の米国人で少なくとも1種類の広告媒体の消費者である5,000人以上を対象に、ポッドキャスティングと広告に関する調査を実施。あるポッドキャストチャンネルの聴取方法について尋ねたところ、ビデオポッドキャスト(動画版ポッドキャスト)の利用が「オーディオと同等」と答えたのが29%、「大半」は25%、「唯一」は13%だった。
また、10人に3人超が広告付きポッドキャストを毎月利用。ポッドキャスト利用者のうち、広告に遭遇していないと認識している人の割合はかなり高い。
毎月利用している消費者が、ほぼ毎日利用するようになる率は平均以下。18〜34歳にとっては、AM/FMラジオが衰退する中、スポークンワード・オーディオ消費の入り口になっている可能性がある。
ポッドキャストは最も汎用性の高いメディアで、お気に入りの番組のオーディオ版とビデオ版の間を行き来している人はさらに拡大。また、広告付きポッドキャストの利用者は、広告ブランドからのメッセージに注目しているという。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「アメリカ人の7割がポッドキャストを使っているが(Podnews 12歳〜)、その67%が動画でポッドキャストに接している。YouTubeのトーク系動画で映像から目を切って聞いているだけでも成立するものをVodcast(動画付ポッドキャスト)と呼ぶようになったので、「ポッドキャストなんて使ってない」と思っている日本人でも知らず知らずのうちにポッドキャスト愛好者になっていたという時代に入っている。ノンミュージックのオーディオコンテンツは年々伸びているとここでも伝えてきたが、そのブレイクポイントをYouTubeが持っていったのが興味深い。ポッドキャストブームはiPod時代のAppleが火を付けたが、その後Spotifyが抜いて、今はYouTubeが首位の座にある。Spotifyは替わりにオーディオブックへ行っている」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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