Spotify、懐かしい曲の聴取が増加傾向と発表 再生回数が増加した各年代別の楽曲公開も
Spotifyは、自宅で過ごす時間が増える中、昔を振り返る懐かしい曲が世界のSpotifyユーザーの間で聴かれ、またユーザーが作成するプレイリストにも追加される傾向が顕著になっているとのデータを発表した。
4月1日から7日の期間におけるSpotify上の聴取データによると、昔を思い出す、お気に入りの曲を集めた懐かしい(ノスタルジックな)プレイリストを作成するリスナーが54%増加。また、50年代、60年代、70年代、80年代の音楽の聴取が増えていることも分かった。
困難な状況下において、慣れ親しんだ音楽を聞くことで安らぎを得られる可能性があるのか、行動科学作家であり、『What Makes Your Brain Happy and Why You Should Do the Opposite』の著者である、David DiSalvoは「可能性はあります」と言う。DiSalvoは「懐かしい感情は、私たちにとってシンプルかつ、コントロールできていた生活を思い起こさせるのです」と述べた。(DiSalvoの考察は、Spotifyブログを参照のこと)
リスナーに幸福だった時を思い起こさせる代表的なアーティストの一人、シンディー・ローパーの「Girls Just Want to Have Fun」は4月1日から7日の間、2,300万回再生された。月間リスナー数が8,500万人を超えるシンディー・ローパーは、NYの自宅から懐かしい感情について考えを語った。
「アーティストは皆、自分たちの音楽が、癒しや、喜び、インスピレーションを与えることを望んでいます。私たちは、リスナーと繋がったり、自分ごとと感じてもらえるようなストーリーを伝えたり、泣いたり、笑ったり、踊ったり、そして喜びや癒しを感じてもらう為に音楽に取り組んでいます。私自身も、ある曲を聞くと、特定の瞬間に舞い戻ります。他の人たちと同じように私にも『人生のサウンドトラック』があります。ブロードウェイのキャストが収録した『The King & I (王様と私)』や『Funny Girl(ファニー・ガール)』を聞くと5歳頃に戻り、自分自身の声や音楽への愛を思い出すのです」
シンディー・ローパーは、この自粛期間にどう対応しているのか?「食べ過ぎているし、十分に運動もしていません。しかし、以前と同じとまではいきませんがボイストレーニングは欠かさず、パーソナルトレーニングも行なっています。友人と連絡を取り合い、州知事のアドバイスに従って、ウイルスの拡大を食い止めるために自分たちが取るべき行動をしています」
特に再生回数が増加した各年代別の楽曲
(4月1日から7日における再生回数と3月第1週の比較による)
- 1950年代:ビリー・ホリデー「Solitude」 74%増
- 1960年代:ザ・ビーチ・ボーイズ「In My Room」44%増
- 1970年代:バーブラ・ストライサンド「The Way We Were」 47%増
- 1980年代:Yazz「The Only Way Is Up」56%増
- 1990年代:スヌープ・ドッグ,2 パック「Me and My Homies」61%増
- 2000年代:パニック!アット・ザ・ディスコ「New Perspective」93%増
最もユーザーのプレイリストに追加された各年代別の楽曲
- 1950年代:エルビス・プレスリー「Jailhouse Rock」
- 1960年代:エタ・ジェイムズ「At Last」
- 1970年代:Bill Withers「Ain’t No Sunshine」
- 1980年代:アーハ「Take on Me」
- 1990年代:Lou Bega「Mambo No. 5 (a Little Bit of…)」
- 2000年代:ブラック・アイド・ピーズ「I Gotta Feeling」
- 2010年代:Don Omar, Lucenzo「Danza Kuduro」
対象期間中に世界で最も再生された年代別楽曲
1950年代
- ポール・アンカ「Put Your Head on My Shoulder」
- チャック・ベリー「Johnny B. Goode」
- ジャニー・キャッシュ「I Walk the Line」
- エラ・フィッツジェラルド,ルイ・アームストロング「Dream A Little Dream Of Me」
1960年代
- ザ・ビートルズ「Here Comes the Sun」
- ニーナ・シモン「Feeling Good」
- サム・クック「(What A) Wonderful World」
- マーヴィン・ゲイ,Tammi Terrell「Ain’t No Mountain High Enough」
- Creedence Clearwater Revival「Fortunate Son」
- ヴァン・モリソン「Brown Eyed Girl」
- Dusty Springfield「Son Of A Preacher Man」
1970年代
- クイーン「Don’t Stop Me Now」
- イーグルス「Hotel California – 2013 Remaster」
- レーナード・スキナード「Sweet Home Alabama」
- フリートウッド・マック「Dreams – 2004 Remaster」
1980年代
- AC/DC「Back in Black」
- デヴィッド・ボウイ,クイーン「Under Pressure – Remastered」
- ボン・ジョヴィ「Livin’ On A Prayer」
- ユーリズミックス「Sweet Dreams (Are Made of This) – Remastered」
- ホイットニー・ヒューストン「I Wanna Dance with Somebody (Who Loves Me)」
- シンディー・ローパー「Girls Just Want to Have Fun」
1990年代
- オアシス「Wonderwall – Remastered」
- バックストリート・ボーイズ「I Want It That Way」
- ニルヴァーナ「Smells Like Teen Spirit」
- スパイス・ガールズ「Wannabe」
- ブリトニー・スピアーズ「…Baby One More Time」
- TLC「No Scrubs」
2000年代
- エミネム「Lose Yourself」
- トレイン「Hey, Soul Sister」
- ザ・キラーズ「Mr. Brightside」
- シャキーラ, ワイクリフ・ジョン「Hips Don’t Lie (feat. Wyclef Jean)」
- ビヨンセ「Halo」
対象期間中に国内で最も再生された年代別楽曲
- 1960年代:ザ・ビートルズ「Here Comes The Sun」
- 1970年代:荒井由実「やさしさに包まれたなら」
- 1980年代:DREAMS COME TRUE「未来予想図Ⅱ」
- 1990年代:aiko「カブトムシ」
- 2000年代:Mr.Children「HANABI」
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