桑田新曲が全局OAで1位、Superfly関東制し2位、SNS世代のヒット曲と共通?「トップガン」に見る相乗効果【エアモニ】
2022年6月1日発表のラジオ・オンエアチャート(集計期間:2022年5月23日〜5月29日プランテック調べ)では、桑田 佳祐 feat. 佐野 元春, 世良 公則, Char, 野口 五郎「時代遅れのRock’n’Roll Band」が1位を獲得した。
“悲しみが世界中を覆う今この瞬間に「次世代へのエール」や「平和のメッセージ」を届けたい”という想いの元、同級生である5名のミュージシャンが急遽集まって制作された同曲。前週21日放送のJFN系列番組「桑田佳祐のやさしい夜遊び」にて初公開されると、翌日にはJFL系列局でもオンエアを開始。さらに23日の配信リリースを受けてオンエアはいっきに広がりを見せ、今週、調査対象となる全ステーションでのオンエアを獲得しての堂々1位となった。
また、急遽の発表・リリースだったにも拘わらず、リクエストの数が今週2番目に最多である点からも、レジェンドアーティスト達が一堂に会したことの拡散力と注目度の高さが窺える。加えて、一部収益は困難に直面している世界の子どもたちの未来といのちを守るためセーブ・ザ・チルドレンへ寄付される、といった趣旨にも多くのリスナーおよび番組が賛同してのことだろう。セールスにもしっかり反映されている様子だ。
2位はSuperfly「ダイナマイト」が初登場した。“ボートレース2022年新CM”主題歌として今年初めからテレビCMで使用されている同曲は、23日の配信リリースと共にラジオ解禁されると、全国のFM/AMがこぞってオンエアを開始。結果93.5%のステーションと広範囲でのオンエアを獲得し、上位チャートデビューを飾った。エリア別で見ると、関東FM/AM総合チャートで1位となったことも加えておきたい。
3位は米津 玄師「M八七」が前週2位からのダウンとなった。映画『シン・ウルトラマン』主題歌の同曲は、リリース翌週ながら依然として大量オンエアをキープしており、今週もオンエア獲得ステーション率=87.1%と広範囲でのオンエアを獲得。さらには、リリース週だった前週に続いてリクエストもダントツの最多数を集めるなど、さすがの注目度を維持した。大量オンエアはまだまだ続きそうだ。
「トップガン」に見る“映像+音楽コンテンツ”の相乗効果、新シリーズより3曲急伸
話題の映画『トップガン マーヴェリック』が5月27日に公開を迎え、今週、同日リリースのオリジナル・サウンドトラックに収録された3曲のオンエアが急伸した。5月以降常に大量オンエアを維持してきたレディー・ガガ「ホールド・マイ・ハンド」(6位→4位)に加え、ケニー・ロギンス「デンジャー・ゾーン」(128位→19位)は大きく浮上、ワンリパブリック「アイ・エイント・ウォーリード」(27位→22位)もオンエア数が150%に増加し順位を上げた。映画を踏まえて多くの番組が紹介したかっこうだ。
また、同シリーズを象徴する「デンジャー・ゾーン」には、今作の主題歌である「ホールド・マイ・ハンド」を凌ぎ、洋楽最多数となるリクエストが集まったことも特筆すべきだろう。往年のシリーズファンを中心に、多くのリスナーが同映画とその音楽に注目していることがオンエア状況から把握できる。
ちなみに「デンジャー・ゾーン」は、映画『トップガン』で映像と音楽がマッチした印象的なシーンで使用され、その後、音楽史に刻まれる名曲として独り歩きする。いわば“映像+音楽”の相乗効果が産んだヒット曲だ。そしてこれは“映像+音楽”によるコンテンツがSNS世代で人気を博し、そこからヒット曲が生まれる事象と共通するものと言えるだろう。接する手段が異なることで様相は変われど、その本質に違いはないのかもしれない。
今週はこちらも人気シリーズ最新作となる「ミニオンズ フィーバー」より、ダイアナ・ロス、テーム・インパラ「ターン・アップ・ザ・サンシャイン」が55位に初登場している。日本公開、およびサントラリリースは7月であり、こちらのチャートアクションにも注視していきたい。
RADIO ON AIR DATA
(集計期間:2022年5月23日〜2022年5月29日)
1位「時代遅れのRock’n’Roll Band」桑田 佳祐 feat. 佐野 元春, 世良 公則, Char, 野口 五郎
2位「ダイナマイト」Superfly
3位「M八七」米津 玄師
4位「ホールド・マイ・ハンド」レディー・ガガ
5位「愛してますっ!」Cody・Lee(李)
6位「Bye-Good-Bye」BE:FIRST
7位「じゃあね、またね。」りりあ。
8位「ミックスナッツ」Official髭男dism
9位「With Us」JO1
9位「アバウト・ダム・タイム」リゾ
ラジオ・オンエアモニタリング(エアモニ)・ランキング
調査基準:本ランキングは調査対象局において下記条件を満たすオンエアのあった楽曲を集計。
・1曲につきワンコーラス以上、もしくは連続して60秒以上のオンエアがあること。
・BGMでないオンエアであること。
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