あいみょん事前PRナシで1位発進/僅か1回差TOMOOが2位/U2新曲注目の3位/フェス並みの顔ぶれチャートに【エアモニ】
2023年10月11日発表のラジオ・オンエア・チャート(集計期間:2023年10月2日〜10月8日プランテック調べ)では、あいみょん「ノット・オーケー」が1位を獲得した。
10月3日にサプライズ配信リリースされた同曲。翌4日より本格的にスタートしたラジオオンエアは日を追う毎に増えていき、結果、調査対象90.3%のステーションおよび全FM局でのオンエアを獲得。今週(YOASOBI「勇者」に次ぐ)2番目に広い範囲で注目され、首位初登場を飾った。リクエストオンエア数も4日から徐々に増加していき、事前告知ナシでのリリースから一週間弱で楽曲が波及していった様子が窺える。前週にはNHK連ドラ「らんまん」終了で主題歌「愛の花」が大きく再浮上しており、良い流れを作ったことも追記しておこう。
これまでにも音楽業界では“事前告知・情報なし”のプロモーション手法がビッグネームの新作で度々とられてきた。昨今ではエンタメ業界全般で用いられ注目されているなか、同曲への反応がどんな形で表れてくるのか注目したい。
2位はTOMOO「Super Ball」が前週10位から浮上した。9月27日リリースのメジャー1stアルバム「TWO MOON」からリードトラックとなる同曲。リリース前々日25日放送の「ROCK KIDS 802 -OCHIKEN Goes ON!!-」(FM802)や「オールナイトニッポン」(ニッポン放送ほか)など人気番組でのラジオ先行オンエアを経て、FM/AM問わず広い範囲へオンエアが波及していくと、10月に入ってからはFM802、東海ラジオ、J-WAVEが月間パワープレイ/おすすめ曲に挙げオンエアが増加。今週は同3ステーションで更に急増しつつ、FM局を中心に全国範囲でオンエアを積み上げた。
これまでも積極的なラジオプロモーションを行ってきただけに早くもリクエストオンエアが増え始めている点、そして同じくラジオプロモーションに積極的な1位あいみょんとのオンエア回数差がわずか1回だった点も特筆しておきたい。次週以降、さらに広く多数番組でのオンエア獲得となることを期待したい。
3位はU2「アトミック・シティー」が前週77位から急浮上した。米ラスベガスの新しい球体型コンサート会場“スフィア”にて、9月29日にレジデンシー公演【U2:UV Achtung Baby Live At Sphere】をスタートさせた彼ら。外側全てLEDパネルで覆い、内部には16万個以上のスピーカーを施した新世代型コンサート会場での同公演の模様が広く紹介されるとともに、同日に配信リリースされたこの新曲もあわせて注目が集まり、結果95.5%と広範囲のFM局でオンエアを獲得した。
幅広い番組でオンエアを獲得していることからは、プロモーション枠におけるオンエアよりも自然と注目されオンエアに結び付いた結果だと言えよう。さすがの注目度だ。海外アーティストとしては18週ぶりのTOP3入りとなった。
フェス並みの多種多様な顔ぶれ!ラジオならではのユニークなチャートに
今週のチャートは、洋楽・邦楽における新旧ビッグネームおよび新星アーティストが入り乱れたバラエティ豊かな様相となった。
YOASOBI、Mr.ChildrenはそれぞれニューEP/アルバムのリリース週となり、前者は4曲、後者は2曲が収録曲からチャートイン。Vaundyは11月15日リリースのアルバムからの先行配信ということで、引き続き大量オンエアおよび新曲のオンエアが今後も推測される。
イン・シンク「ベター・プレイス」は、ジャスティン・ティンバーレイクを中心に約20年ぶりに再集結を果たしてのニューシングル。一時代を築いたボーイズグループの新曲ということで注目を集めたかっこうだ。
一方、星街すいせい&TAKU INOUEによるMidnight Grand Orchestra「夜を待つよ」(178位→6位)、8人組わんぱくバンドを自称する少年キッズボウイ「君が生きる理由」(-位→10位)は次世代アーティスト勢だ。Midnight Grand OrchestraはFM FUJI、e-radio、cross fm、Date fmにて、少年キッズボウイはKiss FM、e-radio、CBCラジオにて、それぞれ10月度の月間パワープレイに選出されての大量オンエアとなっている。後者は既に多数のリクエストオンエアも確認されているが、両曲ともどう波及していくか楽しみだ。
なお11位以下でも、Kenta Dedachi「Goldfish feat. Raine」(31位→11位)、中納 良恵、さかいゆう、趣里「ハッピー☆ブギ」(-位→12位)、サンファ「オンリー」(-位→13位)、エド・シーラン「アメージング」(151位→15位)、milet「Anytime Anywhere」(-位→16位)、sumika「Phoenix」(55位→19位)、ザ・ローリング・ストーンズ「スウィート・サウンズ・オブ・ヘヴン」(88位→19位)と、多彩な顔触れが上昇する結果となってる。
いわゆるヒットチャートとは一線を画し、多種多様なジャンルの音楽ファンが楽しめるチャートだろう。こうしてみるとラジオは音楽フェス同様、新たなアーティストと出会う大きなきっかけと成り得ることが分かる。
RADIO ON AIR DATA
(集計期間:2023年10月2日〜10月8日)
1位「ノット・オーケー」あいみょん
2位「Super Ball」TOMOO
3位「アトミック・シティー」U2
4位「ZERO」Vaundy
5位「勇者」YOASOBI
6位「夜を待つよ」Midnight Grand Orchestra
7位「唱」Ado
8位「Fifty’s map 〜おとなの地図」Mr.Children
9位「ベター・プレイス」イン・シンク
10位「君が生きる理由」少年キッズボウイ
ラジオ・オンエアモニタリング(エアモニ)・ランキング
調査基準:本ランキングは調査対象局において下記条件を満たすオンエアのあった楽曲を集計。
・1曲につきワンコーラス以上、もしくは連続して60秒以上のオンエアがあること。
・BGMでないオンエアであること。