米定額制音楽ストリーミングサービスの『Rhapsody』、音楽検索モバイルアプリを発表
米国で定額制音楽ストリーミングサービス「Rhapsody」が、音楽検索のAndroidアプリ『SongMatch』を発表しました。
http://www.rhapsody.com/songmatch
https://www.facebook.com/Rhapsody
image via Engadget
SongMatchは店舗や日常に流れている音楽を、スマートフォンに聴かせるだけで楽曲名を検索してくれる無料アプリケーション。知らない曲や気になるアーティストが知りたいその場で、スマートフォンを音に向かってかざすだけで簡単に情報を見つけ出すことが可能になります(Shazamと一緒じゃないかと言われそう)。
アプリケーションで検索した音楽は、Rhapsodyの有料会員ならフル視聴が可能になります。これが他には無いこのアプリ最大の魅力です。有料会員以外はサンプル視聴や、検索結果のシェアなど基本的な機能で楽しむことができます。それから、このアプリケーションは広告がありません。Rhapsody的にはこのフル視聴を目当てに有料会員へ移る導線として、アプリケーションを利用するようです。つまり、無料のモバイルアプリで興味を持ったユーザーをRhapsodyの有料会員へと誘導する戦略ですね。
SongMatchユーザーは、アプリを立ち上げ画面上のボタンをクリックした時、Android版Rhapsodyをすでにスマートフォンにインストールしている有料会員であれば、Rhapsodyを開いて曲を再生することもダウンロードすることもできます。有料会員でない一般ユーザーもRhapsodyのフリートライアルの登録ができるような仕組みになっています。
SongMatchは、音楽データ解析サービスの「Gracenote」が提供するデジタル音響指紋技術を活用しており、約1億3000万の楽曲データにアクセスします。
image via VentureBeat
Rhapsodyのアプローチで、音楽サービス的にもビジネス的にも興味深いのは2点あります。Spotifyに勝てないと分かった(と僕は考える)Rhapsodyが選択した別の可能性は、今後も別会社や後発企業が採用してくるでしょうね。
1) 本事業以外の分野でアプリケーションを開発する
2) 他社企業と連携する (Gracenoteなど)
2001年に開始したRhapsodyも2011年末にようやく有料会員が100万人に到達するほど、成長速度がスローです。加えてSpotifyやRdioなど後発のサービスの勢いが増しているので、会員獲得へのアプローチを変える必要があるようです。
image via Geekwire
音楽サービスによる一般消費者向きのアプリケーション開発が増えた結果、他社サービスとの連携が拡大したり、音楽サービスへの注目も増え音楽の日常化が促進してくれればいいですね。
■記事元:http://jaykogami.posterous.com/rhapsody
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ジェイ・コウガミ:
音楽とテクノロジーの時事を扱うブロガー。海外のデジタル音楽情報をテーマに、ソーシャルな音楽サービス, 業界の動向、クリエイティブなデジタルPR事例をいち早く日本で紹介している。
学生時代は米国オレゴン州で生活。高校でネットラジオ、大学でNapsterを体験、以来オンライン x 音楽コンテンツ x 人の在り方について関心を持つ。
音楽好きと音楽業界に、新しい音楽体験情報を届け、幅広いインディーズ系アーティストを応援。現在プロジェクトチーム「soundtribe」で活動中。
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