Apple 独自の音楽ストリーミングサービス 今夏にも開始か
Apple、噂される音楽ストリーミングサービスで大手レコード会社2社と契約が間近、今夏に日本を含む世界ローンチの可能性
米Appleが、独自のオンライン音楽ストリーミングサービス開始に向けて、大手レコード会社の2社と契約直前にあるとCNETがレポートしています。
Appleの新音楽サービスは、iTunesと連携した無料オンラインラジオサービス(「iRadio」と噂)になると予想されます。また新サービスはモバイルでも提供され、曲の始めに戻れる機能(通常オンラインラジオでは出来ない)など独自の機能を搭載するとのことです。
Appleは数週間のうちにユニバーサルミュージックとワーナーミュージックと新サービスでライセンス契約に合意する可能性があると情報ソースは伝えています。Appleはサービスのローンチを今年の夏に予定し、米国だけでなく、英国、フランス、ドイツ、オーストラリア、日本での早急のローンチも計画しているとのこと。一方でApple はソニーミュージックや音楽パブリッシャーを説得させる必要が今後あります。
Pandora Radio
ビジネス面では、Appleとレコード会社の契約内容は、米国最大のネットラジオPandora Radioがレコード会社へ支払うロイヤリティ料を大きく下回る契約内容になると情報ソースは伝えてられます。ロイヤリティ料の低減は音楽ビジネスにとっては不利な条件ですが、Appleは新しいサービス開始において、複数の収益源をレコード会社とシェアする提案をしているとのこと。可能性として、iTunesを連携させ、聴いた曲を購入できるシステムを組み込むことで新たな収益源を提供するとレポートでは伝えています。またAppleはラジオサービスに新しいオーディオ広告をのせることでレベニューシェアへとつなげる可能性も考えられます。
オンラインラジオでは米国最大のPandoraは、無料サービスの提供によって多くのユーザーを獲得する一方で、巨額のロイヤリティフィーをレコード会社に支払う契約があるため、広告収入だけで事業の利益化に結び付けられないのが現状です。
世界的に2013年は大手テクノロジー企業の音楽ビジネスへの本格参入が期待されています。Appleを始め、GoogleとYouTubeの定額制サービスやAmazonの定額制サービスに加え、既に開始しているMicrosoftのXbox MusicやサムスンのMusic Hubなど大企業は、ウェブやモバイル以外にデジタルストアやデバイスと連携したサービス提供で、レコード会社や事業会社に大きなロイヤリティフィーや新たな収益源を構築することが、可能になります。音楽サービス企業はAppleやGoogleなどが支払う巨額のインセンティブを支払うだけの資本力が今のところ持ちあわせていません。
Appleは毎年6月に開催する開発者向けイベント「Worldwide Developers Conference」で新サービスを発表するのではと言われています。
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■記事元:http://jaykogami.com/2013/04/1712.html
記事提供:All Digital Music(by Jay Kogami)
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ジェイ・コウガミ:
海外のデジタル音楽情報をテーマに、音楽ストリーミングサービスやその他の音楽サービス、デジタル音楽トレンドの動向、クリエイティブなデジタルPR事例、企業の音楽マーケティングなどをいち早く日本で紹介。
学生時代は米国オレゴン州で生活。高校でネットラジオ、大学で初期のナップスター(Napster)やP2Pファイル共有サービスを体験、以降音楽コンテンツと人のコミュニケーションに関心を持つ。
これまで「ベストギア」(徳間書店)での取材、音響雑誌「Gaudio」(共同通信社)での連載、オンライン音楽ニュースサイト「コラム・スピン」などで執筆。
またインディーズ・アーティストのオンラインプロモーションを手伝っている。
音楽好きとテクノロジー好きに最新のデジタル音楽情報と、新しい音楽体験を届けるべく日々奮闘中。音楽業界に、新しい音楽体験情報を届ける。現在プロジェクトチーム「soundtribe」で活動中。
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