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Apple「iRadio」開始へ向けワーナーとライセンス契約

コラム All Digital Music

Apple、ワーナーミュージックと 「iRadio」開始へ向けてライセンス契約で合意、6月のWWDCで正式発表か?

Apple「iRadio」

Appleはワーナーミュージックと出版部門のワーナー・チャペルと音楽ストリーミングサービスのライセンス契約で合意しました。これによって、Appleが開発する新しい無料の音楽サービス「iRadio」のローンチが実現に一歩近づきました。CNETがレポートしています。

Appleは6月10日(現地時間)に開催予定の開発者向けカンファレンス「WWDC」でiRadioを発表するために、レコード会社と出版会社とライセンス契約で交渉を進めて来ました。

ワーナーミュージック・グループは大手メジャーレコード会社の中で音楽事業と出版事業の両方で合意した最初のレコード会社になります。

Apple、噂される音楽ストリーミングサービスで大手レコード会社2社と契約が間近、今夏に日本を含む世界ローンチの可能性

Appleは先月世界最大のレコード会社ユニバーサルミュージックとライセンス契約で合意しています。一方ソニー・ミュージックとその出版部門Sony/ATVとは現在も交渉が続いていると言われています。音楽業界から見た場合、Appleが提案するオファーが音楽ストリーミングサービスで競合するPandoraのオファーよりもはるかに魅力的な内容と言われています。伝わってきた内容によれば、Appleのオファーはライセンス料支払いに加え、

・音楽サービス向け広告収益のシェア

・グローバル展開

・ラジオサービスとiTunesの連携(購入機能付き)

が含まれると言われています。これらのオファーがレコード会社には音楽ダウンロードビジネスに加えて音楽ストリーミングビジネスからの新たな収益源をもたらしてくれます。また現在iTunesには5億人分のアカウントが設定されており、Pandoraのユーザー数とは規模で大きく優ることも、レコード会社にとっては魅力の一つです。

音楽ストリーミングサービスの分野は今、最も競争の激しく参入が多いビジネスになろうとしています。先月Googleは独自の音楽サービス「Google Play Music All Access」を発表し、音楽ストリーミングサービスビジネスに本格参入しました。その他にも市場ではSpotifyやRdio, Deezerに加えPandora, iHeartRadioなどネットラジオもサービスを提供しています。

これまでデジタル音楽市場をリードしてきたAppleの新サービスには期待したいです。WWDCの発表が楽しみになってきました。

■記事元http://jaykogami.com/2013/06/2176.html


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記事提供:All Digital Music(by Jay Kogami)

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ジェイ・コウガミ Profile:
海外のデジタル音楽情報をテーマに、音楽ストリーミングサービスやその他の音楽サービス、デジタル音楽トレンドの動向、クリエイティブなデジタルPR事例、企業の音楽マーケティングなどをいち早く日本で紹介。

高校から米国オレゴン州ポートランドで生活。高校でネットラジオ、大学で初期のナップスター(Napster)やP2Pファイル共有サービスを体験、以降音楽コンテンツと人のコミュニケーションに関心を持つ。

オレゴン大学在籍中は、地元のコミュニティラジオ局「KWVA」でDJとプログラム・ディレクターを3年弱担当。

これまで「ベストギア」(徳間書店)での取材、音響雑誌「Gaudio」(共同通信社)での連載、オンライン音楽ニュースサイト「コラム・スピン」などで執筆。

またインディーズ・アーティストのオンラインプロモーションを手伝っている。

音楽好きとテクノロジー好きに最新のデジタル音楽情報と、新しい音楽体験を届けるべく日々奮闘中。音楽業界に、新しい音楽体験情報を届ける。現在プロジェクトチーム「soundtribe」で活動中。