2013年上半期の米音楽シーン、デジタル・シングルDL減少
2013年上半期の米国音楽シーンを分析、デジタル・シングル売上は2.3%減少
ジャスティン・ティンバーレイク「20/20 Experience」
所有権からアクセス権へ
Nielsen SoundScanによる1月1日から6月30日までの2013年上半期売上データを見ると、デジタル・シングルダウンロードが6億9800万曲から6億8200万曲と昨年同期比2.3%減少していることが明らかになりました。またアルバム売上全体も減少したものの、デジタルアルバム売上は6.3%上昇し、継続して成長していることが伺えます。
第1四半期は3億5650万曲で売上は1.34%のダウン(3億6130万曲から)、第2四半期はさらに減少し、3億2570万曲で前年比3.3%のダウン(3億3670万曲)となりました。
デジタル・シングルの売上は以下の通り
– 上半期売上:6億8200万曲で2.3%減少(2012年上半期は6億9800万曲)
– 売上100万枚以上:51曲(2012年上半期は47曲)
– 売上200万万以上:13曲
– 560万枚:マックルモア&ライアン・ルイス(Macklemore and Ryan Lewis)の「Thrift Shop」がトップ
– カタログ売上:3億6670万枚で、2000万枚売上の減少
– 新譜売上:3億1100万曲に上昇(2012年上半期は3億1550万曲)
楽曲売上低迷の原因としては、カタログの売上が不調だったことが考えられます。
アルバム売上の内訳は以下の通り
– アルバム総数:1億4200万枚で5.6%減少(2012年上半期は1億5050万枚)
– デジタルアルバム売上:6080万枚で6.3%上昇(2012年上半期は5720万枚)
– 15枚:上半期に50万枚を達成したアルバム数(2012年は11枚)
アルバムでは、ジャスティン・ティンバーレイクの「20/20 Experience」が204万枚を売上げ、上半期トップセールスを達成しました。しかしこのアルバムが唯一のミリオンセールスで、2位のブルーノ・マーズの「Unorthodox Jukebox」は985,000枚と15,000枚届きませんでした。昨年上半期のミリオンセールスは、アデルの「21」で、370万枚の売り上げでした。
レコード会社別のシェアを見ると、ユニバーサルミュージックが37.6%で市場をリード、次にはソニーミュージックで29.6% (前年同期の28.9%からアップ)。
3位はワーナーミュージックで20.2%で、買収したParlophoneが換算されていないにもかかわらず、前年同期の18.4%からアップしました。
デジタル・シングルのダウンロード売上が減少しているということは、もしかしたら音楽ストリーミングサービスやその他の音楽視聴が普及して、購入以外の聴き方へ消費者の行動が分散化しているのかもしれませんね。この結果を見ると、ますます音楽は「所有」から「アクセス」するモノへと変化していっていることが、ハッキリと分かります。
■記事元:http://jaykogami.com/2013/07/3380.html
記事提供:All Digital Music
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