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Echo Nest、革新的な音楽マーケティング・ソリューションを発表

コラム All Digital Music

広告モデルの音楽サービスもビッグデータ解析の時代。Echo Nestが音楽ファンをより効率的にセグメント化できるソリューションを発表

The Echo Nest

一言でいえば革新的。恐らく来年世界で拡大する音楽サービス向けに、最も重要なソリューションになるかもしれません。

音楽データを解析しデータベース化する音楽スタートアップ「The Echo Nest」(エコー・ネスト)が、デジタル音楽サービスの広告向けとなるソリューション「Music Audience Understanding」を発表しました。

「このジャンルが好きな人はどんな生活をしている人なのか?」「この人は新しい音楽をよく聞いているから、好きなブランドは…」といったこれまで曖昧だった音楽ファンに関するデータが広告を効果的に配信するために活用できるようになります。

Music Audience Understandingはユーザーの音楽データを分析し、広告ビジネスモデルの音楽サービスや広告ネットワークが広告をより効果的に展開したりCPM向上を支援し、ターゲットへのリーチを効率的かつコスト効率良く実現するための、全く新しいリスナーデータの活用法です。

このビッグデータは、今後普及するデジタル音楽のビジネスにとてつもないインパクトをもたらす可能性があります。

年間15億ドルの巨大なラジオ広告市場

ラジオ広告は年間15億ドルが投じられる巨大市場です。しかし既存のラジオ局のアプローチでは広域なターゲットにしかリーチができないため、広告主はパーソナリゼーションを通じたリスナーデータからより正確にアプローチできる音楽ストリーミングサービスに大きな可能性を見出し始めています。

そして現在多くの音楽サービスやネットラジオにとって、広告ビジネスは大きな収益源の1つです。そしてこの流れはPandoraやSpotifyなど大型のサービスだけに限らず、様々なレベルで重要視されています。

Echo Nestではこれまで音楽データ・ソリューションをRdio、iHeartRadio、Rhapsody、SiriusXMなど音楽ストリーミングサービスやパーソナライズド・ラジオがユーザーに最適な音楽をレコメンデーションエンジン向けに提供してきました。またリーボックやマイクロソフトなど大手ブランドによるパーソナル化された音楽アプリの開発にも活用されています。

Echo Nestはこれまで音楽サービス向けにレコメンデーションやパーソナリゼーション機能を開発してきたアプローチを活かし、広告モデルの音楽サービスや広告ネットワークがより効率的に音楽ファンをセグメント化し、エンゲージ率が高いパーソナライズド化されたターゲッティング広告を配信することで、広告ビジネスからの収入を拡大するためのユーザーデータを開発しました。

デジタル音楽ビジネス時代に最適なソリューション

Music Audience Understandingによって、音楽サービスは広告ネットワークはEcho Nestと協力し、広告収入を拡大するためのリスナーの属性を予測しターゲティングを容易に実現できるようになります。

echonest

現在Music Audience Understandingがリアルタイムで予測できるリスナーの属性は以下の通りです。このソリューションを使えば、「Aの曲が好き」なユーザーXはどんなライフスタイルを送っているa歳の男性/女性のように、ユーザーを予測することができるのです。

・音楽ファンの年齢と性別
・音楽ファンとライフスタイルとの親和性
・音楽ファンと710以上の音楽ジャンルとの親和性
・音楽行動のセグメント(新曲好き、メインストリーム好きなど)

Music Audience Understandingを採用した最初の企業は、音声広告ネットワーク大手のTargetSpotです。

プライバシーも完全保護

Echo NestはMusic Audience Understandingがリスナーデータを全て匿名化しており、提供するデータもクッキーを使用せず、全て個人情報が特定できないようになっていることを明確にしています。

実際に音楽サービスでは、これまで広告のターゲッティングを効率的に実現することは困難でした。それは音楽サービス内に蓄積されるリスナーに関する情報が広告のアプローチで活用されるまで至ってなかったことが、大きな原因でした。

Echo Nestのソリューションは、コカ・コーラやP&Gなどすでにビッグデータを活用してユーザーをターゲッティングしている世界的なブランドに、今度は音楽ファンのデータを提供することが出来るようになります。

想像してください。現在世界で普及し、日本にも上陸するかもしれない音楽サービスは、広告付きの無料プランと広告無しの有料プランのフリーミアム・モデルで運営されているサービスが数多くあります。つまり、自分と関連性の強い広告が使い始めた時から表示される可能性も十分に考えられます。しかもEcho NestのソリューションはPCだけでなくモバイルやタブレットにも対応することから、広告の最適化がさらに進むでしょう。

音楽におけるビッグデータの活用は、無限の可能性が広がります。

■記事元http://jaykogami.com/2013/11/4958.html


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