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米 新音楽サービス Beats Music 来週サービス開始、気になるその戦略は

コラム All Digital Music

Dr. Dreのヘッドフォンブランド、定額制音楽サービスBeats Musicを1月21日にサービス開始へ:月額10ドルでiOS/Android/ウェブから聴き放題

ヒップホップ・プロデューサーDr. DreのヘッドフォンブランドBeats by Dr. Dreを運営するオーディオメーカーBeats Electronicsは、長く噂されてきた新音楽サービス「Beats Music」を1月21日にローンチします。

Beats Musicは月額10ドルで、無制限の聴き放題音楽サービス。米国最大のモバイルキャリアAT&Tとも提携し、スマホの月額利用料金に音楽サービスをバンドルしたモバイルプランも提供する予定です。またAT&Tは月額15ドルで最大5アカウントまで持てるファミリープランも展開する予定です。無料サービスは提供されません。

高級ヘッドフォンの分野では、大きく市場をリードするBeats Electronicsが、今度はBeats Musicで、SpotifyやPandora、iTunes Radioなど世界的に注目が高まっている音楽ストリーミングサービスの領域に本格的に進出することは、音楽ストリーミングが一般の音楽ファンに向けてさらに利用が拡大する可能性があります。

Beats Music

Beats Musicは21日から、iOS、Android、Windows Phone、ウェブで提供予定。米国のみでのサービスですが、今後の海外展開も視野に入れて既に動き始めています。

Beats Music

Beats Musicの運営にはDr. Dreの他に、Beats Electronic共同創業者でメジャーレコード会社「インタースコープ-ゲフィン-A&M (Interscope-Geffen-A&M)レコード」会長の音楽プロデューサー、ジミー・アイオヴィン(Jimmy Iovine)、チーフ・クリエイティブ・オフィサーにはナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナー、そしてCEOには前Topspinで元Yahoo! Musicのイアン・ロジャースがチームとして運営に携わっています。

Beats Musicは有料モデルのみを展開することは、メジャーレコード会社やインディーズレーベルやアーティストなど音楽業界へ高いロイヤリティ料を支払うことが予想されます。Beats Musicはロイヤリティ料のレートは明らかにしていませんが、全レーベルへは同等に支払うと述べています。

Beats Musicがプッシュするミュージックディスカバリー

Beats Musicは2000万曲以上の音楽カタログを聴き放題できる音楽サービスですが、他のサービスと一線を画する大きな特徴は、音楽専門家のキュレーションが中心の「ミュージックディスカバリー」です。この要素を強めることで、リスナーが新しい音楽や聴きたい音楽を見つけやすくするための機能を提供していきます。

Beats Musicのレコメンデーションシステムは、音楽ライターや音楽メディア、音楽家のレコメンデーションを中心に構成されています。これはマシーンアルゴリズムを導入しているPandoraやSpotifyなどの音楽サービスとは全く異なるアプローチであり、トレント・レズナーのディレクションによってBeats Musicが追求する新しいコンセプトです。

例えば、Beats Musicに搭載される「Right Now」機能を使うと、リスナーはアクティビティや現在位置、ジャンルやその時に気分などを示すことで、自動でその場面に適した音楽がレコメンドされます。

その他にはキュレーターがセレクトした楽曲やプレイリストが見つけられる「Highlights」、キュレーターやジャンルごとにプレイリストが検索できる「Find It」などが用意されています。

Beats Music

Beats Musicには、元Pitchforkの編集者 Scott Plagenhoef が音楽プログラムを統括し、音楽ライターを始めラジオ、レーベル、雑誌など音楽メディアのエキスパートが多数キュレーションに携わっています。またPitchfork、ローリング・ストーン、Downbeat、DJ Magなど数多くの音楽メディアがキュレーションに参加します。

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Beats Musicの戦略

Beats Musicの戦略は2つ。1つは上記のミュージックディスカバリー。2つ目は、ヘッドフォンブランドの強い人気を活用したアグレッシブなマーケティング戦略です。

Beats MusicはAT&Tと共同で、モバイルユーザー向けにサービスのプロモーションを展開していきます。また全米大手スーパーのターゲットも店内でプロモーションを展開していきます。

さらに、アメリカで人気のテレビ番組『エレンの部屋』(The Ellen DeGeneres Show) での露出や、スーパーボールのテレビCMなど、大規模なマーケティングに資金を投入し、一般ユーザーへの認知拡大を狙います。

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Beats Musicは2014年最も期待が大きい音楽サービスで、キュレーションというこれまでどの音楽サービスも大きく成功していない分野に挑戦するビジネスモデルに、アメリカの、そして世界の音楽ビジネスが常に新しいアプローチに取り組もうとする勢いを感じます。

■記事元http://jaykogami.com/2014/01/5609.html
 


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