スウェーデン音楽市場、ストリーミングのシェアが70%以上に
スウェーデンの音楽市場、2013年は「Spotify効果」で5%のプラス成長、音楽ストリーミングが市場の70%以上に拡大
スウェーデンの音楽業界団体IFPI Swedenは2013年の音楽売上データを発表、これによれば2013年スウェーデンの音楽市場は、Spotifyなど音楽ストリーミングの急成長に後押しされて、前年から5%プラス成長し9億9120万スウェーデン・クローナ(約159億3166万円)になったことが発表されました。
ピーク時の2000年と比較すれば40%下回っていますが、2013年のスウェーデン音楽市場は3年連続でのプラス成長となり、過去5年間で収益が27%増加しています。
IFPI Swedenはプラス成長の要因としてデジタル音楽の収益増加を挙げ、その中でも特にSpotifyなど音楽ストリーミングサービスによる成長が市場で大きな地位を占めていると述べています。
音楽ストリーミングサービスの収益は前年から30%アップし、7億590万スウェーデン・クローナ (約113億3632万円)で、音楽売上全体の71.2%を占めました。
CDアルバムの売上は前年から30%減少し、2億2950万スウェーデン・クローナ(約36億8563万円)で、全体の売上の23%でした。CDアルバムは売上枚数も前年から31.3%減少し、580万枚となりました。
デジタル・ダウンロード売上も22.6%減少し、4410万スウェーデン・クローナ(約7億636万円)で、音楽売上全体ではわずか4.4%にとどまりました。
2013年のスウェーデンの音楽売上において75.6%がデジタル音楽からの収益であり、これは2012年の60%から実に16%もの成長です。特に音楽ストリーミングサービスの売上は今ではCDとデジタル・ダウンロードの売上を上回っており、そのため売上減少を音楽ストリーミングが補完している形になっています。
IFPI SwedenのCEO、ルイス・ウェーナーは、
「具体的にどの位の再生回数がどの音楽サービスから来ているのかはわかりません。しかし、音楽ストリーミングは主要なプレーヤーとなったと言えます。Spotifyはもう企業ブランドではありません。CDやアナログレコードのように、新しいフォーマットとなりました。」
とコメントしています。
スウェーデンは、定額制音楽サービスを早期に導入し適応させた音楽市場として、世界の音楽ビジネスから注目を集めています。定額制音楽サービスが定着した背景には、モバイルキャリアとの提携や、高速インターネットの普及などが挙げられています。
一方でiTunesが市場の主要なプレーヤーであるアメリカでは2013年に、iTunesストア開始以来、初めてデジタル音楽の売上が減少しました。
このブログでは、各国の音楽業界の2013年での売上げデータをまとめて紹介しています。ドイツ、アメリカ、イギリス、カナダのデータもまとめてご覧ください。
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■記事元:http://jaykogami.com/2014/01/5779.html
記事提供:All Digital Music
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