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SoundCloud、広告導入へ アーティストやレコード会社のマネタイズ支援強化

コラム All Digital Music

SoundCloud、いよいよ広告を導入へ! 新プラットフォーム「On SoundCloud」を発表、アーティストやレコード会社のマネタイズを支援強化

SoundCloudは設立から現在まで、誰もがコンテンツを投稿し共有できる音楽プラットフォームとして世界中のアーティストから人気を集めてきました。わずか6年間でSoundCloudは毎月1億7500万人の人々が使う巨大なコミュニティに成長しています。しかし、ユーザー数が増加し投稿される楽曲が増えれば増えるほど、クリエイターやレコード会社、権利関係者とSoundCloudとの間での著作権侵害そしてロイヤリティ料徴収の問題が浮上し、投稿されたコンテンツが削除されるケースも数多く発生し始めました。

SoundCloudはこの問題を解決するため、戦略を大きく転換して、広告モデルを採用することを発表しました。音楽業界との新たなライセンス契約と連動し、アーティストやレコード会社がSoundCloudへの楽曲提供からロイヤリティ料を徴収しマネタイズできるように、サービス内に広告を導入していきます。広告は米国版SoundCloudから配信予定です。

On SoundCloud

将来的にSoundCloudは、Spotifyなどと同様に広告をスキップできるサブスクリプション型の有料プランを提供する予定です。

最初の広告主はレッドブル、ジャガー、コメディ・セントラルで、各社の広告はライセンスされた楽曲と連動して流れます。

また第一弾のコンテンツパートナーとして、音楽出版社大手のSony/ATVとBMG、ディストリビューターのINgroovesとSeed、コメディサイトのFunny or Die、そして数多くのインディーズアーティストがコンテンツを提供しています。

On SoundCloud

SoundCloudはこれまでユニバーサル・ミュージック、ソニー・ミュージック、ワーナーミュージックの3大大手レコード会社やインディーズレーベルと楽曲提供におけるライセンス契約で交渉を進めてきました。交渉では、SoundCloudは同社の株式をレコード会社に提供し、その代わりにレコード会社は過去の著作権侵害でSoundCloudを訴えないように交渉していると、関係者は伝えています。

今年6月、人気アメリカ人DJのKaskadeが、SoundCloudにアップした楽曲が著作権侵害に当たるとしてレーベルが削除したことを激怒、オンラインで激しい抗議を繰り返し行ないました。このことによってSoundCloudと大手レコード会社の関係、そして著作権の問題が改めて浮き彫りになり、サービスのライセンス契約の今後に注目が集まりました。

SoundCloudはベルリンに拠点を置く音楽スタートアップで、エレクトロニック・ミュージックのコミュニティ特にDIYアーティストやDJ、トラックメイカー達から支持を集め、人気が広がったサービスです。

iTunesやSpotifyとは異なり、音源を作ったクリエイターなら誰もがすぐにコンテンツをプラットフォームにアップロードでき、コミュニティと共有することができる、全く新しい音楽共有モデルは、無名のインディーズアーティストがブレイクするキッカケを生んだり、世界的なスターがコラボレーションする場所を作ってきました。

昨年世界的なヒット曲「Royals」でグラミー賞を受賞したニュージーランド出身の17歳のシンガー、ロード(Lorde)は、SoundCloudに「Royals」を投稿したことが注目を集めるキッカケにつながりました。

■記事元http://jaykogami.com/2014/08/8871.html


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Jay Kogami(ジェイ・コウガミ)
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