Spotify、4億ドルの資金調達間近か
定額制音楽配信Spotify、間もなく4億ドルの資金調達へ。評価額80億ドル超でテック業界トップ規模に成長
定額制音楽ストリーミングサービスの分野で世界のトップを走る「Spotify」が、新たな資金調達ラウンドで合意間近と報じられています。4億ドルの資金獲得を目指す今回のラウンドでSpotifyの評価額は84億ドルに跳ね上がるとのことです。
この評価額によってSpotifyは音楽サービスだけでなく、世界中にある非公開のテック企業の中でも最も価値ある企業の一つになると、ウォール・ストリート・ジャーナルは伝えています。
Spotifyはこれまでの資金調達で、5億3800万ドル弱を集めてきました。ゴールドマン・サックス、Accel Partners、KPCB、Founders Fund、Northzone、コカ・コーラなどの企業や、ショーン・パーカー、李嘉誠などから出資を受けています。またユニバーサルミュージック、ソニーミュージック、ワーナーミュージックの3大メジャーレーベルもそれぞれSpotifyの株式を所有しています。
今回のラウンドにはゴールドマン・サックス、アブダビ政府が出資するファンドが投資する予定。資金調達は数週間以内に完了する見込みと言われています。
Spotifyは世界で、音楽の聴き放題サービスを無料と有料で提供する会社。設立9年目で世界58カ国に進出し、今最も音楽業界から注目を集めるサービスです。
Spotifyのユニークなモデルは、無料でも有料でも音楽が楽しめるアプローチ「フリーミアム」モデルを採用していることにあります。好きな音楽をSpotifyなら無料で聴き始めることが可能で、もっと自由に機能をフル活用したい場合は、月額9.99ドルの有料サービスに加入して、制限なく音楽を楽しむことができるのです。
時価総額80億ドルは、Spotifyの競合相手でもあるネットラジオサービスPandoraの2倍以上(Pandoraの時価総額は35億ドル)。Pandoraは法律の都合上、アメリカ以外ではオーストラリア、ニュージーランドからしかアクセスすることができません。
Spotifyの評価額80億ドルは、2013年にソフトバンクがユニバーサルミュージックの買収を試みた提案額(85億ドル)とほぼ同額であると、ウォール・ストリート・ジャーナルは指摘している点も興味深く感じます。Spotifyは世界最大のレコード会社グループと同じ規模にまで成長していると考えれば、ビジネスの世界での地位は今後さらに拡大していくだろうと期待が湧きます。
■記事元:http://jaykogami.com/2015/04/11115.html
記事提供:All Digital Music
関連リンク
関連リンクはありません