アデル、コールドプレイも実践、音楽業界も“ウィンドウィング”の時代に
先週、ソニー・エンタテインメントのマイケル・リントン最高経営責任者がカリフォルニアのダナ・ポイントで開かれた技術メディア「リコード」のカンファレンスで意見を述べた。米国ソニーはエンタテインメント部門の「映画制作」、「TV番組制作」、「レコード音楽制作」、「音楽著作権の管理」等を一本化し、ソニーピクチャーズのマイケル・リントン会長兼最高経営責任者がこのエンタテインメント部門を統括している。
映画業界では普通に使われるウィンドウィング(windowing)という用語を使い、音楽業界もウィンドウィングの時代に入ったと述べた。映画業界ではワンソース(一本の映画)をマルチユース(様々な形での商売)する場合、ウィンドウィングと言う。映画は同じ日時に映画館で公開され、その後異なった時間で、ペイテレビやオンデマンドでの配信サービスを行う。
今後音楽業界はウィンドウィングと言うやり方で、まずは実物のレコードを売り、有料のダウンロード販売を行い、その後有料会員の定額制音楽ストリーミング・サービスに音源を提供し、最後に広告等で運営されているストリーミング・サービスに音源を提供する。別の言い方で言えば、お金を払う消費者は優先的に、自分の聴きたい音楽に早くアクセス出来る事だ。
同じ考えはテイラー・スウィフトのレコード会社ビッグ・マシーンのスコット・ボルチェッタも持っている。アデルのマネージャーであるジョナサン・ディキンズは先週の業界誌ビルボードのインタビューに、「ウィンドウィングはアデルで考えている事」と答えた。アデルはタダでも聴ける定額制音楽ストリーミング・サービスのスポティファイに対してシングル「ハロー」と「WHEN WE WERE YOUNG」の2曲しか音源を提供していない。アップル・ミュージックもスポティファイも宣伝してくれればいい。
タダで聴けるラジオは今まで通り、曲をかけて宣伝してくれればいい。アデルの「25」は間もなく850万枚に達する。
記事提供元:洋楽天国
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