衰退著しい音楽配信サービス「Pandora」、経営難で海外拠点が消滅
経営トラブル続きでCEOや社長が辞任したラジオ型音楽ストリーミングサービス「Pandora」(パンドラ)は、思っている以上に深刻な状態にあるのかもしれません。Pandoraは、米国以外で唯一海外展開しているオーストラリアとニュージーランドの事業を停止することを認めました。
音楽メディアBillboardに対してPandoraのスポークスパーソンは次のように撤退を説明しました。
オーストラリアとニュージーランドの市場では広範囲なビジネスチャンスを長期的な視点で強化した一方で、短期的には私たちはアメリカ国内における事業の拡大に意識を集中させる必要があります
オーストラリアとニュージーランドでは数週間以内にサービスが停止します。
関連記事 音楽ストリーミングサービスPandoraのウェスターグレンCEO、突然辞任の衝撃。混乱続きで経営陣は刷新、チケット事業も売却
2012年にオーストラリアとニュージーランドでPandoraの立ち上げを指揮して以来、同地域を統括してきたマネージング・ディレクターのジェーン・ハクスリー(Jane Huxley)は今年3月に同社を去っています。ハクスリー時代の5年間でPandoraが同地域で獲得したリスナー数は500万人以上でした。
オーストラリアでは、音楽ストリーミングサービスがいくつか苦戦しています。2016年には「Guvera」と「JB Hifi」が、2017年に入って「Deezer」もオーストラリアから撤退を発表。十分なリスナーや広告主をつかめず、ビジネスの継続が難しくなっていました。
記事提供:All Digital Music