モントルー・ジャズ・フェスティバル創始者、クロード・ノブスが死去
モントルー・ジャズ・フェスティバルの創始者、クロード・ノブスが死去した。76歳だった。昨年のクリスマス・イブにスキーの事故があり入院中だった。
1967年にクロード・ノブスが始めたモントルー・ジャズ・フェスティバル。モントルーは避暑地として有名なスイスのレマン湖畔にある、人口2万3千人程の小さな町。毎年7月、この町に世界中のジャズやロック、ブルースや民族音楽のミュージシャンがやってくる。それを目当てに、これまた世界中から音楽ファンが訪れる。クロード・ノブスと友人達が過疎化するモントルーを救う為に始めたイベントだった。
業界誌ビルボードがノブスにインタビューした記事がある。「1966年ニューヨークに行った。(ジャズの)ジョン・コルトレーンが大好きだったのでアトランティック・レコードを尋ねた。受付の女性は事前のアポがないとプロデューサーのネスヒ・アーティガンには会えないと言う。私はスイスからやって来たというとネスヒの秘書はかわいそうだと思ったのだろう。ネスヒの部屋に案内してくれた。彼の協力があり、キース・ジャレットやジャック・ディジョネットが出演してくれた第1回のモントルー・ジャズ・フェスティバルは翌1967年にスタートする事が出来た。68年にはアレサ・フランクリンも出演する事になり、ネスヒ・アーティガンは飛行機代は持ってあげるよと言ってくれた」
数多くのミュージシャンがこのフェスティバルに参加した。夏の風物詩ともいえるフェスティバルになった。
モントルーを有名にした歌がある。ディープ・パープルのヒット曲「スモーク・オン・ザ・ウォーター」だ。初期のフェスティバルの会場は「モントルー・カジノ」。1971年の暮れ、フラック・ザッパが演奏中に火災が発生、カジノは焼け落ちた。ディープ・パープルは、「湖上に煙、空に炎」と歌った。
今年(2013年)のモントルー・ジャズ・フェスティバルは7月5日から7月20日迄開催される。多くの出演アーティストはクロード・ノブスへの謝辞を惜しまないだろう。
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