ビートルズの秘書のドキュメンタリー映画がSXSWでプレミア公開

コラム 高橋裕二の洋楽天国

3月8日からテキサス州オースティンで始まっているSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)。音楽と映画とITの一大イベント。9日(土曜日)に映画「グッド・オールド・フリーダ(Good Ol’ Freda)」のワールド・プレミア試写が行われた。業界誌ビルボードやハリウッド・レポーターが伝えている。

1962年から1973年まで11年間ビートルズの秘書を務めたフリーダ・ケリーについてのドキュメンタリー映画だ。マネージャーのブライアン・エプスタインに雇われ、リバプールの事務所で働いていた。ファン・クラブのマネージャーもやっていた。

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監督は31歳のライアン・ホワイト。叔父がリバプールのバンド、マージービーツのメンバーだったそうだ。それでフリーダ・ケリーにコンタクト出来た。映画ではビートルズの楽曲4曲が使われている。「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」、「ラヴ・ミー・ドゥー」、「アイ・フィール・ファイン」と「アイ・ウィル」だ。映画で使う事についてアップル・レコードと1年半にわたり交渉した。ポール・マッカートニー、リンゴ・スター、ジョン・レノンとジョージ・ハリソンの遺族の許諾を得た。もちろん原盤権と音楽著作権もクリアーした。

映画にはこの他にビートルズがカバーしたオリジナル音源も使用されている。アイズレー・ブラザーズの「ツイスト・アンド・シャウト」、マーベレッツの「プリーズ・ミスター・ポストマン」やバディー・ホリーの「ワーズ・オブ・ラヴ」他だ。

映画の制作費はキックスターターで集めた。クリエイター支援プラットフォームの「キックスターター(Kickstarter)」は一般の人たちがクリエイターやミュージシャンやアーティストに制作面で資金援助し、その見返りとして例えば音楽の場合だと無料でデジタル・ダウンロードやCDを受け取る事が出来るというもの。新しいやりかた。この映画の見返りとしては支援した人達の名前がエンドロールにクレジットされるようだ。映画「グッド・オールド・フリーダ」はSXSWで配給会社を探す。日本の配給会社も交渉を始めるだろう。

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