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U2、スーパーボウルCMで初公開した新曲をフリーDLに

コラム All Digital Music

U2、スーパーボウルのテレビCMで新曲「Invisible」を初公開へ、楽曲はチャリティ目的でフリーダウンロード配信に

U2は、新曲「Invisible」を2月2日に開催されるスーパーボウルのテレビコマーシャルでデビューさせ、さらにバンク・オブ・アメリカ、(RED)とパートナーシップを組み、新曲を24時間限定でフリーダウンロード配信することを発表しました。また、この提携ではダウンロード回数分がチャリティー目的で寄付されることも同時に発表されました。

2日の午後6:30キックオフ(日本時間3日8:30)するスーパーボウルで、デンジャー・マウスがプロデュースした「Invisible」はゲーム中から24時間限定で、iTunesでフリーダウンロードすることができます。

U2、スーパーボールCMで初公開した新曲をフリーDLに

バンク・オブ・アメリカはダウンロード1回につき1ドルを、最大200万ドル(約2億円)を「世界エイズ・結核・マラリア対策基金 (Global Fund to Fight AIDS, Tuberculosis and Malaria)」に寄付します。

昨年このブログでは、企業がブランディングや製品PRのため、アーティストと組んでコラボレーションしながらマーケティングを行う「ブランド・パートナーシップ」についての事例を幾つか上げてきました。

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サムスンのケースほど大規模ではありませんが、U2の「Invisible」フリーダウンロードも、銀行と組んだブランド・パートナーシップと言えるでしょう。銀行側としては、U2の影響力を受けることができ、また企業のCSR活動にもつながり、音楽を通じた企業PRであると言えます。U2は、スーパーボウルのテレビコマーシャルという枠を使いアメリカに向けて音楽をPRし、さらにiTunesのプラットフォームで今度は世界に向けて音楽をPRすることができます。このパートナーシップには、チャリティという軸があり、お互いがWin-Winな関係が構築出来ると予想されます。この関係性が、日本でよく見られる広告やタイアップと全く違ったアプローチだと、思っています。

U2は12月にマネージャーをポール・マクギネスから、現マドンナのマネージャーを勤めるガイ・オセアリーに変更しました。もし、今回「Invisible」のチャリティ用フリーダウンロードをスーパーボウルのゲーム中に行うという戦略も彼のアイデアなのかもしれません。もしそうなら、今後U2のプロモーションでは、デジタル音楽プラットフォームを使ったさらなる仕掛けがみられそうです。

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U2は、今春に5年振りとなるスタジオアルバムをリリース予定です。

アルバムリリースを控え、U2は話題を継続的に作り、ファンやメディアに向けて新しい情報を継続的に提供しています。

2013年には、日本では5月から上映予定の故ネルソン・マンデラ大統領の伝記映画『マンデラ:自由への長い道』(世界では既に上映済み)のために作られたシングル「Ordinary Love」を、昨年11月に開催されたレコード・ストア・デイのブラックフライデー・イベント用に10インチの限定アナログをリリースしました。

また、今年2月17日には、アメリカで最も伝統と人気がある深夜トーク番組「ザ・トゥナイト・ショー」(The Tonight Show)で新しいホスト役としてデビューする、SNL出身のコメディアンでトークショーホストのジミー・ファロンの記念すべき放送第1回に、音楽ゲストとして登場します。

さらに、「Ordinary Love」はゴールデングローブ賞を受賞し、3月に開催されるアカデミー賞の歌曲賞にもノミネートされました。

U2とスーパーボウルといえば、2001年にアメリカが攻撃された「9.11」後に開催されたスーパーボウルのハーフタイムショーにU2が登場したことを鮮明に覚えています。特別なゲストもいない、洋服のハプニングもない、ただ4人で2曲演奏するショーでした。ですが、メッセージ性の強いパフォーマンスと、ステージ後方の超巨大なスクリーンに9.11の犠牲者の名前を映し出していく演出が印象的で、U2とファンが一体化する力強さに今でも感動を覚えます。

http://youtu.be/Zqtkik7nTik

img via Rolling Stone

■記事元http://jaykogami.com/2014/01/5719.html


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Jay Kogami(ジェイ・コウガミ)
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